わんちゃんねこちゃんの介護の現場より

第39回「ワンちゃんの想いとは違う?(老犬介護士も悩ましい事)」

ペットケアステーション大阪代表の杉原真理さんのペットの介護(動物介護)に関するコラムです。

堺市を中心に高齢のわんちゃん、
猫ちゃんの訪問介護のお仕事をされている、
ペットケアステーション大阪代表の杉原真理さんより、
ペットの介護についてお話し頂きます。


読者の皆様、如何お過ごしですか?
あなたの街の老犬・老猫サポーター、ペットケア専門士の杉原真理です。

地元の大阪でも7月になって暑い日が続いていますが、これだけ暑いと、お泊り(ペットホテル)のワンちゃんの散歩も大変です。
実は、当店の前はアスファルトの道路で、川辺や公園といった普段のお散歩スポットも道路上を結構歩く必要があるので、こういった時期は早朝か夕方遅くになるのですが、それ以外にも訪問のお客様もあるので、結構お散歩の時間帯も集中するんですね。
中々時間分散できないのが悩みの種なんですが、実は、8月、9月と暑さもこれからが本番なんですよね。。。。う~~ん。

さて、今回は次のようなテーマでお送りします。
「ワンちゃんの想いとは違う?(老犬介護士も悩ましい事)」

1ヵ月後に初めてお泊り(外泊)される予定のワンちゃんが先日、「お試し」ということで日中預かりに来てくれました。(当店では、高齢でお泊りが初めての場合は基本、お試しを推奨しています)

そのワンちゃんは高齢の小型犬なのですが、今までに椎間板ヘルニアの手術を2回していて一時期歩けなくなったということです。ただ、飼い主さんの懸命なリハビリもあって、今は何とか4本足で自力で歩ける状態を維持されているとのことでした。

さて、初めてということもあって、日中預かりに来られた時にヒアリング(カウンセリング)をさせて頂いたのですが、その時、飼い主さんから病気(椎間板ヘルニア)について経緯を伺いました。
「この子は初めて飼ったワンちゃんだったので、最初はワンちゃんの飼い方を何も知らなくて。。。なので、フローリングの上をツルツル滑っているのを見ても、特に気に留めることもなく何も対策をしていませんでした。しかし、病気(椎間板ヘルニア)になって、初めてそれがいけないこと、ということを知りました。」

カウンセリングの最中も、そのワンちゃんは後ろ足が少しおぼつかない時もありましたが、久しぶりのお出かけがよほど嬉しかったのか高齢とは思えない位、喜んでいるような表情でしたね。

ただ、立とうとした時に足がもつれてしまうこともあり、その度に飼い主さんがワンちゃんの動きを制止していました。「少しでも前足でバンバンとジャンプするような仕草」や「少しでも走ろう」としたら、「ダメ」と言って動きを静止しているとのこと。なので、見ているとワンちゃんは飼い主さんがいらっしゃる間は殆ど歩くことはありませんでした。
実際、お家でも飼い主さんの前では余り長く歩かないそうで、お散歩もちょっと歩いたらすぐに帰るといった感じでした。

さて、飼い主さんが帰られてからお預かりしている間、ワンちゃんは少しだけ小走りを始めたのでした。
「本当は走りたいんだろうなー」と思いつつも、あまり激しい動きはさせたくない!というご要望もあったので、少し歩いてからお部屋へと誘導しました。

そんなこんなで、時々様子を観察しながら、お試しでの預かりも無事に終わってお迎えに来られた時、さっそく飼い主さんが、不安そうなお顔で日中預かりの様子をお聞きになられたのでした。
初めてのお預かりということもあり、吠えたりと色々なことは多少あったのですが、お泊りも問題ないだろうということをお伝えしたのでした。ただ、お帰りになる間際まで心配そうなお顔だったため、私も気になって、その夜、飼い主さんにメールをしたのでした。

すると飼い主さんから、
「お迎えに行った時におっしゃられた通り、○○(※愛犬の名前)の後ろ足、大変気になっているんですね。2回目の手術後はもう少ししっかりと歩いていましたが、最近はかなり弱ってきていて。。。私も気にはなっていたんですよ。そういうこともあって、なるべく無理をさせないように…なるべく走らせないように…暴れないように…愛犬の足のことを思っての事なのですが、逆にストレスや活力を奪うなど、○○の為になっていなかったのかもしれませんね。ただ、それでも、私は1日でも長く4本の足で歩いて欲しいと思っているんです。」
といった内容のメールを頂いたのでした。

これって難しい問題なんですよね。
ワンちゃんにはワンちゃんの想いがある。
そして、獣医師さんから体の具合を聞いている飼い主さんからすると、ワンちゃんの想い(自由にしたい)とは反するかもしれませんが、飼い主さんの想い(出来るだけ永く、自力で歩けるようにいて欲しい)もある訳です。

今回のようにワンちゃん、飼い主さんの想いが明らかに違うと感じた時、お互いの気持ちも考えながら、どのようにお仕事をするのがベストなのか?
ワンちゃんが本音をしゃべれないだけに、ペット介護(老犬介護)の難しさを改めて実感する出来事でした。

読者の皆さんはどう思われますか?
勿論、基本的には飼い主さん(保護責任者)の気持ちが第一なんですけどね。

では、今回はここまでと言うことで。
次回、またお会いしましょう!!

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