わんちゃんねこちゃんの介護の現場より
第38回「あなたはペットシッター(訪問)派?ペットホテル(預かり)派?」
堺市を中心に高齢のわんちゃん、
猫ちゃんの訪問介護のお仕事をされている、
ペットケアステーション大阪代表の杉原真理さんより、
ペットの介護についてお話し頂きます。
読者の皆様、如何お過ごしですか?
あなたの街の老犬・老猫サポーター、ペットケア専門士の杉原真理です。
6月早々に日本全国で梅雨入りしましたが、発表当時に雨が降ってから、私の地元、大阪では。。。
雨が、なかなか続かないですね。(6月22日、執筆時現在)
今は朝晩も比較的涼しくて、お散歩大好きなワンちゃんにとっては、嬉しい誤算かもしれませんね。
ただ、この夏、早くも水不足か?という危機感もあります。雨は嫌だけど、降らないのも困りますよね。
さて、今回は行楽シーズンの夏に向けて、こんなテーマでお送りします。
「あなたはペットシッター(訪問)派?ペットホテル(預かり)派?」です。
早速ですが、夏休みに向けて、ありがたいことに当店でもペットホテルのご予約がほぼ埋まって来ました。
正直に言いますと、訪問(シッター・訪問介護)の場合は人材を確保できれば、お受け出来る枠を広げるなど、ある程度柔軟な対応が可能なんですが、お預かり(ペットホテル)の場合は、基本的に施設を活用するため、容易に枠を広げることが出来ないんですね。
また、お預かりにも繁忙期と閑散期はあるのですが、繁忙期に合わせて施設を確保する、というのもなかなか難しいのです。
ちなみに当店の場合、繁忙期には自宅スペースを予備として活用するなどで、多少柔軟に対応出来るようにしています。(その分、家族の協力が必要なんですけどね(笑))
そういった受け入れ体制による事情の違いはありますが、若い子からシニア・高齢の子まで扱わせて頂いている中で、最近の傾向ですが、ペットホテルをご希望される方が、シッターや訪問介護をご希望される方より多いと感じています。
実際、ペットホテルは早くに埋まることも多くて、最近は予備を含めてもお断りせざるを得ないことが増えて来ました。
勿論、お問合せがあった時にお話しをお聞きして、ペットホテルか訪問介護(シッター)か、良いと思われる方をお勧めするのですが、飼い主さんからすると「家に愛犬を一人(一匹)にするのは心配。。。」という理由から、ペットホテルを選ばれる方が増えていますね。
さて、「愛犬を一人(一匹)にするのが心配。。。」という理由なのですが、実際、ワンちゃんにとってはどうなのでしょう?
私自身、これまでに若い子からシニア・高齢の子まで、多くのワンちゃんをお預かりさせて頂いてきて思う事は、やはり高齢になればなるほど「お預かり(ペットホテル)は難しい」ということです。
理由としては、シニア・高齢のワンちゃんの飼い主さんから「若い頃からずっと同じペットホテルを利用して来たのだけど、シニア・高齢となってくるにつれて、ペットホテルから帰って来た時、なぜか体調を崩してしまうんです。。。」というお話しをお聞きすることが増えたからです。
なお、当店の場合は元々ペットホテルでも、シニア・高齢犬で介護付きのお預かりもOK(但し、基本、獣医師の許可が必要)なので、お預かり中の体調管理はとても注意しています。
そもそもシニア・高齢の場合は、特に「ゆったりとした環境でお預かりする」というモットーもあるので、お預かり頭数自体制限していることから十分なケアが出来ているため、帰宅後に体調が悪くなった、ということを聞かないで済んでいるのかもしれません。
シニア・高齢の場合は特に環境が重要で、環境が変わったり合わなかった場合のストレスは体調に直接影響します。
なので「ゆったりとした環境でお預かりする」ということに拘っているのですが、飼い主さんからは「ストレスからゲージをムリに開けようとした」「壁やゲージに体を強く当てたりして怪我をした」といったお話しもお聞きします。
若い子の場合であれば、一時的に体調が悪くなっても帰宅すると復活することが多いのですが、シニア・高齢犬の場合、帰宅後に復活するどころか回復が遅れたり、そのまま体調を崩すことも多いようです。
人間の場合も同じだと思いますが、どんなに豪華で素敵な宿泊施設だったとしても、「なんか落ち着かない(=ちょっとしたストレス)」ということは多いのではないでしょうか?
やっぱり、住み慣れたお家が一番落ち着くんですよね。
「ペットホテルの方が安心」と言われることも多いのですが、一人で「寂しい」と思うことは多少あるにしても訪問させて頂くと案外「寝ている」ことも多く、お世話をしていても余りストレスを感じていない(リラックスしている)というのがわかります。
なので、1週間、1ヶ月間などの長期間は別にして、1~3泊ぐらいであれば、ペットシッター・訪問介護でも問題は無いと考えています。
逆に、高齢の場合は先程お話ししたように環境変化へのストレスも強いので、訪問をお勧めすることが多いです。
勿論、最終的に決めるのは飼い主さんなので、やはり飼い主さんによって、『ペットシッター(訪問)派』 『ペットホテル(預かり)派』と、はっきりと分かれますね。
さて、読者の皆さんはどっち派でしょうか?
では、今回はここまでと言うことで。
次回、またお会いしましょう!!
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ペットケアステーション大阪 代表 杉原真理
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