わんちゃんねこちゃんの介護の現場より

堺市を中心に高齢のわんちゃん、猫ちゃんの訪問介護のお仕事をされている、ペットケアステーション大阪代表の杉原真理さんより、ペットの介護についてお話し頂きます。

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読者の皆様、如何お過ごしですか？
あなたの街の老犬・老猫サポーター、ペットケア専門士の杉原真理です。

さて、このコラムを書いているのは11月中旬なのですが、いやぁ、まだまだ暖かいですね。

今年は、暖冬と言われていますが、私自身は、この時期になってもまだ晩秋を感じられません。聞くところによると、翌週（11月下旬）からは急速に寒くなり、やっと秋から冬らしい気候になるそうです。このコラムを皆さまが見られる頃は、晩秋らしい寒さになっているかもしれませんね。

さて、このコラムを読まれている読者の方は、シニア、高齢のワンちゃんの飼い主さんも多いのでは、と想像しています。ワンちゃんもシニア・高齢になると気になる事が増えてくるかと思いますが、今回のテーマはそんな気になるシニアのワンちゃんの飼い主さんに関するエピソード

「様子見もイイけど、程ほどにね。。。」です。

先日、お知り合いの飼い主さんから、あるワンちゃんについてのご相談がありました。
その方は、10歳のシニアの中型犬を飼っていらっしゃるのですが、最近、そのワンちゃんのことで気になる変化がある、と言うことでした。

「2週間前は、こんな風に腫れてなかったんですが。。。」

というメールと共に、一枚のワンちゃんの写真が送られて来たのでした。

その写真というのが、左眼のまぶたが腫れている様子が撮られていたもので、その腫れのせいでまぶたが下がり、目が半分ぐらいしか開いていませんでした。
年齢のこともあって、しばらく様子を観ていたそうですが、様子が変わらないことから気になって私にご相談された、ということでした。

私も、このようなお仕事をしていると、シニア・高齢になってからの愛犬・愛猫の『病気』に関するご相談を頂く事も多々あります。
ただ、私は獣医師ではない（資格がない）ので、医療判断自体は出来ません。

なので、私自身が、写真を観ただけで何の病気か判断できないのですが、（正直、経験から判る事があっても言えません）ただ、何らかのトラブルがあることは明確なので、まずは「早めに受診して検査なりするべきですよ。」といった主旨はお伝えしています。

さて、そんな事から今回も通院されることをお薦めしたのですが、翌日、早速飼い主さんは動物病院に行かれたそうです。
そして、飼い主さんが想像をしていなかった病名を告げられた。。。との連絡（報告）をいただいたのでした。

その病名というのが。。。

「リンパ腫」

（リンパ腫に関するご参考サイトはコチラ）

病名を聞いて、ハッとされた方もいらっしゃるかもしれません。
人間でも良く聞く病名なのですが、今回のワンちゃんの場合、リンパ腫の中でも悪性度が高い、つまりガン（悪性リンパ腫）ということで、結果、余命宣告を受けたということでした。

まぶたの腫れは様子を観ていても治らなかったハズで、いずれ大きくなり破裂する可能性があるということから、腫瘍を摘出する手術をされたのでした。
ただ、手術をすると思った以上に奥までガンが浸潤していたため、結果、目の摘出もすることになったとのこと。

最近、ワンちゃん（ペット）の長寿化が言われる中、シニアとは言え10歳とは余りにも若く、その歳での突然の余命宣告は、私自身、良く知っている方だけに飼い主さんのお気持ちを思うと、その時、かける言葉が見つかりませんでした。
今後は、掛かり付けの獣医さんとご相談しながら、ワンちゃんが苦痛なく余生を過ごせるよう、緩和治療を主体にされるとのことでした。

私自身、愛犬はもう直ぐ12歳になります。仕事柄から、この年齢になると何事も初動が大事！特にそう痛感しています。
なので、気になることは余り様子見をせず、仕事で忙しい時でも何とか都合を付けて早々に掛かり付けの先生に診てもらうよう、心掛けるようにしています。

実際、通院（検査）が早かったことで大事に至らなかったこともありました。結果的には、医療費も助かっているかと思いますし、何より、心配事からお仕事に支障が。。。なんてこともありません。
勿論、数日程度なら様子見する。。。
という余裕はあってもイイかと思いますが、余り様子を見過ぎる、ということだけは無いよう、「初動」を大事にして下さいね。

今回のワンちゃんと飼い主さん、1日でも長く、健やかに過ごせる日が続くよう、願うばかりです。

それでは、今回は、ここまでと言うことで、次回、またお会いしましょう！！