わんちゃんねこちゃんの介護の現場より

堺市を中心に高齢のわんちゃん、
猫ちゃんの訪問介護のお仕事をされている、
ペットケアステーション大阪代表の杉原真理さんより、
ペットの介護についてお話し頂きます。

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読者の皆様、如何お過ごしですか？あなたの街の老犬・老猫サポーター、ペットケア専門士の杉原真理です。

現在、このコラムを執筆しているのがお盆明けの夏真っ盛り。いやぁ、今年の夏は例年にも増して暑さが厳しいですね。連日の気温３５℃越え！そして、暑さが厳しいとホテルのワンちゃんの散歩や室内での熱中症ケアなど気にかけることも多いです。
でも、この時期、実は、食事に関する悩みも増える時期なんですよね。「気候も穏やかで食欲が増す秋」とは対称的に、「夏バテで食欲が落ちる夏」なんです。あっ、結局は、人間も動物もやっぱり同じ、暑さには弱いってことです。

ということ（？）で、今回は食事に関するテーマで、　「○○する”ふり”だけで効果あり？！」です。

さて、高齢犬や高齢猫のお世話をさせて頂くと、相変わらず多いご相談、お悩みが、、、やっぱり「食べない！」でしょうか。高齢になると特に色々な疾患や老化に伴う体調面、そして、余り活動的でなくなるということもあって、若いわんちゃんやネコちゃん以上に"食べない"、ということが多いです。
ただ、体力を維持するためには食事は欠かせません。なので、獣医師さんから普段の食事のケアをお願いされることも多いのではないかと思います。

こんなとき、飼い主さんはフードやおやつなど色々と、いくつも試すなどして、何度も何度も試行錯誤をされている方が多いかと思います。私自身、飼っていた老犬や老猫で食事のケアに苦労したのでお気持ちは良く判ります。
ちなみに、当時、１７歳だった老猫ですが、老化に伴い発症した色々な疾患からか食欲のムラが大きくて本当に困っていました。何かの拍子に体のバランスが崩れることから急に嘔吐を繰り返したりした時には、しばらく食べないことも多かったですね。
ただ、こういう時こそ体力をつけなければならないこともあって、いろいろなフードを試すなどしました。

さて、ある時、初めてうちのホテルにお泊まりにきたワンちゃんのことですが、事前に飼い主さんから、
「環境が変わると食べないかもしれません。」
とお聞きしていたので、どうだろう、と思いながらも指定された時間に食事をあげると、、、
やっぱり、食べないのね。。。
ただ、このワンちゃん。飼い主さんから聞いていた"とっておきの策"があったのです。
それは、「トッピングしたら食べるんです。」ということで、早速、好物だというトッピング用のおやつを用意したのでした。

高齢だったのですが目がきちんと見えるワンちゃんだったので、最初にトッピングをしてフードに混ぜていると、その様子をじーっと見ていたのです。普段から、食べない時にはトッピングがされている事を覚えていたのでしょうかね。
トッピングをワンちゃん、ネコちゃんの好物にすることで、フードに好きなものの香りが広がる訳です。
ただ、もっともっとと何度も混ぜないと食べない場合、トッピングの方が増えすぎて本来のフードの食事量（栄養）のバランスが崩れることにもなりかねません。食べて欲しいのは本音ですが、栄養バランスが崩れることも余り良くないので、こういう場合、香りづけをしながら上手く、「トッピングする"ふり"をする。」ことで、トッピングを多量に混ぜなくても食べてくれる場合があるのです。

実際、この"ふり"、今回の場合も効果があって、おやつ（トッピング）を与えすぎないで完食してくれました。一応、"ふり"をするのでやはり上手く演技（？）が必要ですが、わんちゃんも”ふり”には気づかず満足してくれたようです。

「でも、これって他でもつかえる？」

そこで、実際に養成講座の生徒さんにも体験してもらったのですが、なんと、上手くいったんですね。食べて欲しいのは当然ですが、余りおやつを与えすぎるのも良くない、そういう時に「トッピングする"ふり"」が効果があるようですね。（実はこの方法、時々使ってますヽ(´▽｀)/）
他にも応用できそうなので、是非、機会があれば試してみてくださいね！（上手くいったら、結果も教えて下さいね）

では、今回はここまでと言うことで。
次回、またお会いしましょう！！