わんちゃんねこちゃんの介護の現場より

堺市を中心に高齢のわんちゃん、
猫ちゃんの訪問介護のお仕事をされている、
ペットケアステーション大阪代表の杉原真理さんより、
ペットの介護についてお話し頂きます。

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読者の皆様、如何お過ごしですか？
あなたの街の老犬・老猫サポーター老犬介護士の杉原真理です。

冬真っ只中、、、とはいっても最近まで冬らしい寒さは少なかったかと思います。
動物達にとってはすごし易かったようで、今年は日当りが良い時は日中は暖房なしで日光浴もできて、穏やかに過ごす日々が多かったですね。サンルームだと日中は一時暑い位に室温が上がることもあり、逆に熱中症（？）にならないか、気を使ったくらいでした。
１月に入って中旬頃からやっと冬らしくなってきましたが、この冬はどうしたんでしょうねぇ。。。

さて、今回のテーマですが、「我が家の忠犬ハチ公？！」です。
それでは、お話を進めたいと思います。

介護が必要になってからご相談を頂いたり、お世話のために訪問させて頂いていた老犬ちゃん（大型犬）が虹の橋を渡りました。それは、１６歳の誕生日を迎えたばかりの朝でした。

その老犬ちゃん、９ヶ月前頃から自分で立つことが難しくなり、３ヶ月前頃には寝たきり状態となりました。
飼い主さんは日中、お仕事のために終日外出されていて、その間、その老犬ちゃんのお世話は近所に住んでいたご家族と飼い主さんがお仕事の合間、お昼休憩に帰ってお世話をされていたのでした。
寝たきりになってから約２ヶ月経った頃、つまり、１ヶ月前頃になると床ずれが出来るようになり、その頃には、老犬ちゃんの体重も健康だった時の約半分まで落ちていたのでした。

寝たきりが続くとやはり問題のなるのが、「床ずれ」なんですね。寝たきりになってからというもの、体位を替えるなどして床ずれの箇所が治ったと思っても、また別の箇所に出来る。。。といった状況が続いていたのです。
大型犬で体重も重かったので、結構、辛い状態でしたね。そして１週間前に飼い主さんにお会いした時には、
「徐々に食べる量が減ってきて、食べることにもう疲れているようなんです。。。」
とおっしゃったのでした。

食事の量が減っている、、、ということを聞いてからは、私も状況が難しくなっている事を悟ったのでした。
そして１６歳の誕生日を迎えてから間も無く、そのワンちゃんが虹の橋を渡ったとお伺いして、会いに行ってきたのでした。

その時、飼い主さんが
「いつも、"帰ってくるまで待っててね"と言ってたんです。１ヶ月前からはいつ旅立ってもおかしくない状況と思っていたので。。。」
それで時々、仕事の合間に帰ってきて様子を観ては、また仕事に戻っていたのですが、なんて言うんでしょうかね？旅立った日、虫の知らせっていうのでしょうか、なんとなく今日、最期の時が来るような。。。そんな気がして仕事に戻るのをやめたそうです。
そして、その日の夜遅く、ご家族みんなが見守る中、本当に安らかに旅立ちました。

最後にその飼い主さんが、こうおっしゃったのでした。
「○○（もう１頭飼っているワンちゃん）のお散歩に行く時も、仕事に行く時も、とにかく、『帰るまで待っていてね。』と、ずっと言っていたからでしょうか？ちゃんと待っててくれました。」
私もこういうお仕事をしている関係から、何度もこういうお話をお聞きするのですが、動物って、最期を迎えるときはひっそりとという事が多く、飼い主さんも最期を看取れないことが結構多いんですね。（私の場合もそうでした）
でも、このワンちゃんは、飼い主さんの言いつけを守って、毎日、頑張って帰るのを待ってくれていたのだと。

この話を聞いたとき、飼い主さんが亡くなった後もずっと待ち続けたという、あの「忠犬ハチ公」のことがふと、思い浮かんできたのでした。
飼い主さんは、後悔なくお世話をして、また、最期も看取れたことからペットロスにもなることはなかったと、その後聞いています。

では、今回はここまでと言うことで、次回、またお会いしましょう！