わんちゃんねこちゃんの介護の現場より

堺市を中心に高齢のわんちゃん、猫ちゃんの訪問介護のお仕事をされている、ペットケアステーション大阪代表の杉原真理さんより、ペットの介護についてお話し頂きます。

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読者の皆様、如何お過ごしですか？
あなたの街の老犬・老猫サポーター、ペットケア専門士の杉原真理です。

ご存じの通り9月、10月に連続で2つ大きな台風が来ました。そして、東海、関東、東北を中心に甚大な被害がありましたが、皆さまは、大丈夫でしたか？
「まさか、自分（自宅）が。。。」
今回の災害では、そんな思いをされた方が多かったと聞いています。

私自身、自宅（堺市）が大きな河川（大和川）の近くなので、特に水害（洪水、津波）に関しては他人事ではないのです。
そこで最近、ペットと災害について改めて勉強をはじめました。いざという時、慢心せず愛犬と一緒にどう安全に避難するか？真剣に考えるようになりました。

さて、ワンちゃんもシニア、高齢になるとお泊りで、いざという時のことを考えることが多くなります。

ということで、今回のテーマは、「普段の観察ってやっぱり大事！？」です。

先日、心臓に持病があるシニア（高齢）犬をお預かりさせていただいた時のことです。
そのワンちゃん、2年前より年に数回来てくれているのですが、結構、長期のお泊りが多いのです。
今回も、9月に10日間のお泊りのご予約をいただきました。

実は、最初にご利用いただいた2年前も高齢化による老化から心臓が少し悪かったのですが、今回、電話でご予約いただいた時

「実は、以前より心臓が悪くなっていまして。。。」

と、飼い主さんからご連絡をいただいたのでした。

シニア、高齢になると老化から身体に何らかの支障があることは良くあるのですが、何と言っても「心臓」です。どのぐらい悪くなっているのか、実際に観てみないと判りませんでした。
あっ、勿論、掛かり付けの先生から外泊許可はとられていましたし、診察券と緊急連絡先も控えていました。

お泊りの当日、夕方からお預かりさせていただくことに。。。実際、渡された心臓病のお薬は以前より増えていましたが、食欲はあるようで、おやつに混ぜるとお薬もしっかり飲んでくれました。
お預かりした当日から、（前回に比べて）少し元気がないなぁ、と思っていたのですが、食欲はあったので様子を観ていたのでした。

お泊りが始まって5日間ほど経った頃、徐々にですが食欲が落ちてきて、咳も目立ってきたので、お客様（飼い主さん）へその旨お伝えすると。。。

「咳は普段もしていることが多く、また、食べムラもよくありますので、そのまま様子を観ていただけませんか？」

とのお返事でした。

一応、診察券や掛かり付けの先生も控えてあるので、もしもの時の準備はOKです。
すると、トッピングを変えるなどして翌日には少しずつ食べるようになってきました。
ただ、やはり咳が多いのと、少し呼吸が早いかなぁと私は感じたので、続けてお客様にお伝えすると、

「寝ている時に呼吸数を数えていただけますか？心臓が悪いので普段から呼吸数も少し多いです。1分間に大体25回程度なら大丈夫です。」

とのことでした。
（呼吸数の参考サイトはこちら）
https://jasmine-vet.co.jp/MR/MR_Dogs2.html

そこで、ワンちゃんが寝たのを見計らって呼吸数を数えると。。。正常値より少し多めですが25回～26回だったので少しほっとしたのでした。
それからは毎日、寝た時に呼吸数を数えて異常がないか確認しました。
そして、お迎えの日にはすっかり食欲も戻って、結局、元気（？）に帰っていきました。

さて今回、心臓病で10日間という長丁場のお預かりではありましたが、良かったことは、お客様が、普段から呼吸数や食欲、咳。。。など持病に関して気になる事をシッカリと観察されていたことと、質問に明確にお答えいただいたこと。

今のお預かりの状態が
・普通なのか？
・異常なのか？
をシッカリ判断できたことでした。

結果、私自身、ストレスも比較的少なく逆に安心感がありました。

それにしても、心臓病を患っていての10日間の預かり、今回は、普段より気を遣うと共に特にシニア、高齢になったら気になることなどは普段から観察することが大事ということ、改めて感じましたね。

それでは、今回は、ここまでと言うことで、次回、またお会いしましょう！！