動物病院から学ぶトレーニングの必要性

第36回 トレーナーになるきっかけ~思春期編PART2~

動物病院から学ぶトレーニングの必要性

動物病院にてしつけ教室を開催しているドッグトレーナーさんが、来院されるペット達と接する中で改めて気付いたトレーニングの重要性を教えてくださいます。


前回、去勢手術をした愛犬のダックスフンドのそら君。それからは本当に大人しくなり問題行動も一気に減りました。
困っていた偏食もなくなりご飯もペロリと平らげて食欲旺盛になり去勢のデメリットの太りやすくなるという所が問題点でした。食欲旺盛になりすぎて食べる事に対してとても執着が強くなり何でも口にいれるようになりました。酷い時は毛布、家族の下着を飲み込み何度も夜間救急センターに走りました。

「異物」とよばれる「誤飲」をした時は、それを食べてしまってから早くに病院にいけば「催吐処置(さいとしょち)と言われる薬を注射して吐かせる処置をします。時間が経ち胃の中を通り過ぎてしまっている場合は内視鏡や開腹手術といった処置になります。また、食べた物や大きさでもかわってきます。梅干し等は詰まる可能性が高い為、必ず摘出します。また、おもちゃなどは大きさによっては腸に詰まるので必ず取り出してくださいね。一番危険なのはロープ類です。子犬のそのまま時にはロープはガジガジしていると気持ちよくてちぎってしまいそのまま飲み込んでしまいます。飲み込んでしまうと長いままだと腸に絡まってしまい腸閉塞になる事があり腸が壊死してしまう事がありますのでロープは絶対におきっぱなしにしないでくださいね。一緒に遊ぶためのおもちゃとして管理してあげて下さい。病院にもよく救急で来られますが最悪の場合、死に至るケースもありますので何かを食べてしまった時はすぐに病院に相談してくださいね。

さて、そらですがどうにかしてこの「誤飲癖」を治さないと危険だと感じ原因をど素人ながらに考えました。運動、発散だ!と散歩の回数を増やしたり、時間を長くしたり、おもちゃで遊んだりと工夫をして自分にもストレスがないようにしながら犬にも疲れをださないようにしてみるとだんだんとへってきました。時間はかかりましたがだいぶと誤飲癖は減り今では、まったくしなくなっています。もちろんおいしいおやつを落とした時はすごいスピードで走ってきますが(笑)

一歳になるまでに本当に試練だらけの毎日でそらにも混乱を招いて可哀想な思いをさせてきました。でも一歳までが根気よくと言われますが本当にそうだなと思います。やはり吸収が早い時期なので良くも悪くも吸収します。そこを乗り越えていける家族が増えてほしいなと思います。

バックナンバー

プロフィール

著/高加奈絵
トレーナー
大阪動物医療センターでしつけ教室を開催。8年間、訓練所にて問題行動の改善、トレーニング、ドッグスポーツに関して経験を積む。
■取得資格
PSGドッグトレーナー、アニマルアロマ、トリマー

こちらもおすすめ

バックナンバー

ペットフォトコンテスト

page top