動物病院から学ぶトレーニングの必要性

第23回 動物病院から学ぶトレーニングの必要性⑧

動物病院から学ぶトレーニングの必要性

動物病院にてしつけ教室を開催しているドッグトレーナーさんが、来院されるペット達と接する中で改めて気付いたトレーニングの重要性を教えてくださいます。


動物病院には様々な症状で動物と飼い主様が治療を求めて来院してくださいます。
やはり多いのは「ヘルニア」です。「椎間板ヘルニア」と「頸椎ヘルニア」「会陰ヘルニア」といった様々な部位のヘルニアがあります。我が家のダックスは「頸椎ヘルニア」と診断された事があります。
幸いグレード(症状によってレベルがあります)1か2の段階で薬療法で済ませる事ができています。

ヘルニアに多い犬種は足が短い犬種、ダックス、コーギー、ペキニーズといった犬種が多いです。
特に冬の時期になると寒くなり体温をあげるために体に力がはいって腰を痛めたりしてしまう事も多いです。
人間でも冬になると肩こりになりやすくなるのと一緒です。
また、寒くなると犬も人も散歩にいきたがらなくなり運動量も減ってしまいます。
そうなると急に体を動かして痛めたりする事も少なくはありません。
最近では、薬療法、手術のほかにレーザー治療もできるようになってきています。

では、ヘルニアになる原因はなんなのでしょうか?

例えば、飛びつく、階段を上り下りする、マウント行為(腰ふり行動)が多くあげられます。
頸椎(首)の部分では「首輪で引っ張る」「ご飯をたべる時にがっついて食べる」などといった首を大きく動かす時に痛めやすくなっています。

では改善法はどうしたらいいでしょうか?

●「ご飯を食べる時」は段差を作りましょう。

地面に直接おいてしまうと下を向いてガツガツしてしまうので最近では犬用の食器皿があるように首の高さの位置で食べれるようにする道具をつかってあげる。そうする事でご飯の食べ方や首の負担も軽くなります。

●「首輪で引っ張る」はリードコントロールをしましょう。

なぜ首輪でひっぱってしまうのでしょうか?鳥や犬をみて興奮するのか?色々な原因があると思いますがまずはゆっくり歩く事を意識していってください。もし普通の首輪が難しいのであれば補助道具のリードなどをつかってみてくださいね。

●「マウント行為」はやめさせましょう。

マウント行為は優先順位をつける行為です。女の子でも男の子でもこの行為は行います。お家でお気に入りのクッションやマット、人の足などにするときはすかさずとめるようにしてくださいね。

これから寒くなり体をいためやすい時期になりますからしっかりと愛犬の体調を見て予防してあげてくださいね。

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プロフィール

著/高加奈絵
トレーナー
大阪動物医療センターでしつけ教室を開催。8年間、訓練所にて問題行動の改善、トレーニング、ドッグスポーツに関して経験を積む。
■取得資格
PSGドッグトレーナー、アニマルアロマ、トリマー

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