動物病院から学ぶトレーニングの必要性

第18回 お家で実践 子犬トレーニング その1

動物病院から学ぶトレーニングの必要性

動物病院にてしつけ教室を開催しているドッグトレーナーさんが、来院されるペット達と接する中で改めて気付いたトレーニングの重要性を教えてくださいます。


今回のテーマは、子犬の時期に必要なトレーニングをご自宅でも実践できる方法をご紹介いたします。
子犬の時期は生後約4か月までとしています。

この時期は「幼少期」と言われ、「社会化」が必要になります。たくさんのものに触れたりする事で社会化する事が出来るようになります。この時期は、怒る事よりも楽しくいい結果を出してあげられるように、「褒める」事を中心にトレーニングを行ってあげて下さいね。

犬は「目」で見る、「耳」で聞く、「鼻」で匂う、「口」で味わう、「足」で触れるといった5つの五感で情報を収集しています。いきなりお散歩デビューをした時にその情報が一気に入ってくると、犬の立場からするとびっくりして歩かなくなったり、怖がってしまったりしてしまいます。そうならないように、お散歩デビューする前から一つずつ慣らしていってあげて下さいね。

今回はその中で「目」と「耳」のトレーニング方法をご紹介します。

① 「目」で見る
まずは視覚で情報収集するトレーニングです。まずは抱っこ散歩でいいですからいろんな物を見せてあげて下さい。
例えば、人でも赤ちゃんやお年寄りまでいろいろな年齢層の方たちがいます。その年齢層によって持っているエネルギーが違いますから、そのエネルギーを見て慣れさせてあげておいて下さいね。
その時のポイントは無理やり近づけない、体が緊張しない程度の距離からはじめていってあげて下さいね。

② 「耳」で聞く
こちらも抱っこ散歩からスタートです。まずは静かな場所から始めてあげるといいですね。
例えば「公園」に行き、子供たちの声や鳥の鳴き声、走ったりする音、どれも犬からしたら聞いたことのない音ですよね。そこでご飯の半分を持って行って、あげてみるのも一つの方法です。
次に大通りや人通りの多い所に行き、バイクのエンジン音、車の音などの大きい音にならしてあげましょう。特にバイクのモーター音はテリア犬種やボーダーコリー等、動くものに敏感な犬種はならしてあげておいで下さいね。

特に、一番音に反応するのが「雷」です。家の中でパニックになってしまう前に、効果音のCDを流して音慣れ練習をしてあげて下さい。徐々に音量をあげていって、音が鳴ったら「おやつ」をあげるといった、音=いいものという関連付け練習をしてあげると便利です。おやつでなくてもおもちゃがすきなのであればおもちゃでも大丈夫です。

1日10分からでもはじめる事ができるのでぜひ実践してみて下さいね。

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プロフィール

著/高加奈絵
トレーナー
大阪動物医療センターでしつけ教室を開催。8年間、訓練所にて問題行動の改善、トレーニング、ドッグスポーツに関して経験を積む。
■取得資格
PSGドッグトレーナー、アニマルアロマ、トリマー

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