動物病院から学ぶトレーニングの必要性

第16回 犬の運動の必要性

動物病院から学ぶトレーニングの必要性

動物病院にてしつけ教室を開催しているドッグトレーナーさんが、来院されるペット達と接する中で改めて気付いたトレーニングの重要性を教えてくださいます。


ここ最近、ご相談で来られる方々からよく聞くのが「チワワは小さいからお散歩は必要ありません」等の、小型犬は運動は必要ないといった言動です。これにははっきりと私の意見をお伝えさせていただきます。

犬に運動は「絶対必要です!!!」

もちろん心臓が悪かったり身体的に難しい場合は別ですが、小型犬だからといったサイズできめてしまうのは言語道断です。では何故そんなに運動が必要なのかという所をご説明させていただきます。

犬にはエネルギーがたくさんあります。そこを発散させていないと「吠える」「噛む」といった私達が問題行動と呼ぶ行動が強くなります。その個体によりエネルギー量が違いますがそこをうまく発散させる事で気持ちも穏やかな愛犬にそだちます。
「私の犬は怖がりだから散歩にいかないんです」という言葉もちらほら聞こえますが「怖がり」だからこそ運動も含めて外にでる必要があります。怖がりだからこそ怖い所でしっかりリードをもってコントロールしてあげる事で、リーダーとしてコントロールできるようになります。怖くてもついてこい、私が守ってあげるからと堂々とした振る舞いで行なってあげるようにしてくださいね。

犬が恐がっている時「大丈夫?怖いね~」と同じ感情になってしまうと、誰を頼っていいのかわからなくなってしまいます。人間も同様で、上司が「あれした方がいいかな?どうかな?」と迷っていると頼りない上司だなぁと思ってしまいますよね。「この資料は今日までに仕上げた方がいいから夕方までに仕上げておいて!」としっかり指示をされると、自分がどう行動したらいいのかはっきりとわかるように、犬にもしっかりと指示を出してあげて下さい。散歩もエネルギー発散と主従関係をしっかりさせる為にも必要です。

今では犬用のルームマシーンが出るほど発散の重要性が訴えられています。大型犬は散歩を大前提に家族に迎える事が多いと思いますが、小型犬もしっかりこういった事も含めて家族に迎えてあげて下さいね。

次回は、散歩の時の犬のサインをくわしく説明していきます。犬が出しているサインを人がしっかり理解することで、散歩中のトラブル回避にもなります。形だけでなく犬の心理をしっかりと把握し、理解して楽しい生活をしていきましょう。これから涼しくなる季節で散歩もしやすくなり、外に出る機会も増えていくので、チャンスを最大限に生かしていきましょうね!
犬と人がしっかりとした絆で結ばれるトレーニングを目指していきます!!

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プロフィール

著/高加奈絵
トレーナー
大阪動物医療センターでしつけ教室を開催。8年間、訓練所にて問題行動の改善、トレーニング、ドッグスポーツに関して経験を積む。
■取得資格
PSGドッグトレーナー、アニマルアロマ、トリマー

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