動物病院から学ぶトレーニングの必要性

第19回 お家で実践 子犬トレーニング その2

動物病院から学ぶトレーニングの必要性

動物病院にてしつけ教室を開催しているドッグトレーナーさんが、来院されるペット達と接する中で改めて気付いたトレーニングの重要性を教えてくださいます。


前回、ご紹介したお家でできる子犬のトレーニングの続きをご紹介いたします。
今回は「鼻」で匂う情報収集と「口」で味わうについて詳しくご紹介させて頂きます。

③「口」で味わう
犬は舌で味覚を感じ取ります。人間も一緒ですが人間より犬の方が少しだけ味わうという事が少ないです。ではどうやって犬はグルメになっていくの?と思われる方もいると思いますが「噛みぐあい」の方が多いです。
自分の愛犬がどの程度の硬さのおやつが好きなのかというのを調べてみると楽しいかもしれません。

④「鼻」で匂う
犬の中で一番重要な情報源だと私は思っています。食べ物もそうですが犬の嗅覚は人間の倍以上の強さをもっています。麻薬探知犬がいるように、優れているのです。
ではなぜここまで私が「鼻」についてこだわるかというと、犬同士の挨拶や情報もほぼ匂いで交換しています。私達は「名刺交換」や「言葉」で自分の情報を流す事ができますが、犬は言葉を発する事ができません。よくお散歩で鼻と鼻を匂わせあってご挨拶をしていますが正解は「お尻」で匂うのが礼儀です。「お尻」が名刺になるのです。
なのでお散歩のときにわんこさんと出会ったらお尻をかぎにいってご挨拶をできる練習をしてあげて下さい。自分の愛犬をお尻をむけさせて匂ってもらい次はお相手の犬に匂ってもらうようにしていきます。
この時の重要ポイントは、匂いすぎず匂われすぎないのが重要ポイントです。例えば、無理やり近づけて、犬が拒否を示しているのに近づけてしまうパターンや、嬉しすぎて匂いすぎるパターンは要注意です。そこから経験を積んでイメージがわるくなっていってしまい、ドッグランなどで喧嘩に発展してしまいます。ご挨拶の練習の時は、匂われても匂ってもリラックスできるような状態で行ってあげて下さいね。始まりと終わりをつくってあげるのは飼い主さんです。

犬の「鼻」は私達が思っているよりも優れているというのは、匂いをかぎ分ける能力だけでなく犬の上下関係すらも判断する能力ももっていますから、子犬の時から上手に鼻を使えるように育ててあげて下さいね。

またお散歩中の匂いかぎも、トイレができるようにと自由に匂いをかがせたりしますがそれも要注意です。犬が行きたいところにあわせてしまうと、犬が人を散歩するようになってしまいます。犬に判断させない事がポイントです。

次回は、「足」についてご紹介させていただきます!

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プロフィール

著/高加奈絵
トレーナー
大阪動物医療センターでしつけ教室を開催。8年間、訓練所にて問題行動の改善、トレーニング、ドッグスポーツに関して経験を積む。
■取得資格
PSGドッグトレーナー、アニマルアロマ、トリマー

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