動物病院から学ぶトレーニングの必要性

第15回 病院での待合あるあるシリーズ

動物病院から学ぶトレーニングの必要性

動物病院にてしつけ教室を開催しているドッグトレーナーさんが、来院されるペット達と接する中で改めて気付いたトレーニングの重要性を教えてくださいます。


動物病院でみかけるちょっぴり面白いシチュエーションを今回は集めてみました。

1 飼い主さんが「恐くないよ、恐くないよ」と愛犬や愛猫を抱っこしながら伝えている。

この雰囲気に私はいつもほっこりいたします。犬も緊張してブルブルと震えているので飼い主様も不安ですよね…。しかーし!!!ここでワンポイントアドバイスです。
震えている犬の状態の心理は「自分で体温をあげて気持ちを落ち着かせようとしている」状態なのです。ここでしてあげられる事は…マッサージです。
膝の上でもいいですか耳の付け根や背中当たりを手の指で押さえてあげながらマッサージしてあげると筋肉もほぐれてリラックスできます。意外と知らないポイントですよね。マッサージの場所がわからない方は肉球をもみもみしてあげるだけでも大丈夫です。ゆっくりと落ち着いておこなってあげてくださいね。

2 犬が他の犬をみて鳴いている時に、口をふさいでいるシーン

これは小型犬によくみられる光景ですね。この時の対応はいくつかありますが一番簡単な方法をお伝えします。
それは足元でじっとさせるだけです。リードを短く踏み大人しくなるまでそのままです。
これは、「セトルダウン」という練習です。抱っこをしていると守られている意識が強くなり余計に周りに対して吠えてしまいますね。それを足元におろしてリード管理をする事で興奮を抑えることができます。これは自宅でも行える練習ですから試してみてくださいね。

3 診察室で診察台にのったら飼い主さんの近くにいこうとする

これも私はのほほんとするシーンです。今から始まる何かに不安を抱く愛犬。私も病院が大嫌いですから自分の名前が呼ばれたらそわそわしてしまいます。ですが診察台は高いですし、危険ですから落ちてしまわないように慣らしておいてあげて下さい。
もちろん下痢、嘔吐、食欲がない時におやつをあげても逆に体調不良になってしまいますから、まずは健康診断や定期健診などにきた時に、おやつを診察台においてあげてみたりして慣らしておいてあげて下さいね。一芸が出来る子達はそこでさせてみてもいいかもしれません。

病院は恐い所ではなく、自分の体をメンテナンスする場所です。そこで体のメンテナンスもできるようになっているといつもの状態の愛犬の姿でチェックする事が出来るのでこの3シーンで頑張って練習してみてくださいね。

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プロフィール

著/高加奈絵
トレーナー
大阪動物医療センターでしつけ教室を開催。8年間、訓練所にて問題行動の改善、トレーニング、ドッグスポーツに関して経験を積む。
■取得資格
PSGドッグトレーナー、アニマルアロマ、トリマー

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