ドッグトレーナーの世界一周わんっ!ワールド!!

Vol.45 世界一周わんっ!ワールド!!最終回

ドッグトレーナーの世界一周わんっ!ワールド!!

299naviコラム「ペットと一緒に暮らすために」の著者 山形祝代さんがご結婚され、現在ご夫婦で世界を旅しています。
そこで出会った世界の犬たち。実際に目で見たり体験したことを、日本で約15年間、ドッグインストラクターとして仕事をしてきた経験も踏まえ、リアルな世界の犬のことを伝えてくれるコラムです。


2014年5月11日に日本を出発した私達の旅は、2018年9月15日に完全帰国し、終了しました。

インドノングリアット
インド ノングリアット

4年4ヶ月の間に2回日本に帰国しているので、帰国している日数を含まず実質旅をしていたのは、3年と7ヶ月になります。
台湾に始まり、フィリピンに3ヶ月英語留学をしてから本格的に旅を初め、オーストラリア→ニュージーランド→カナダに飛び、アメリカから中米・南米をまわり、アイスランドからユーラシア大陸へ、北欧→東ヨーロッパ→中東→コーカサス→中央アジアののち、アフリカを縦断、南アジア→東南アジア、そして西ヨーロッパを巡り、最後に東アジアで計108カ国を旅しました。
この旅以外で訪れた国を合わせると110カ国です。

ジョージアウシュグリ
ジョージア ウシュグリ

移動は、陸路が中心で、出来る限りローカル路線を使い、現地の人が食べている物を食べ、民泊やヒッチハイクや野宿、たまたま知り合った人の家に泊めてもらったりもして、現地の人々と交流しました。

メキシコカハマルカ
メキシコ カハマルカ

だからこそ、現地の人々の生活をより身近に肌で感じることができ、テレビやネットの情報ではないリアルな現状を教えてもらうことができました。
そんな人々の暮らしの中には、どんな国にもどんな過酷な環境にも犬や猫、牛、馬、羊、ヤギなど家畜と呼ばれる動物たちが、人々と一緒に生活していました。

グアテマラパナハッチェル
グアテマラ パナハッチェル

世界一周に出る前は、ドッグトレーナーとして活動していたので、人の傍にいる動物の中でも特に犬のことに興味を持ち、旅中に出会った様々な犬や人との関係、実際に訪れた施設や現地の人に聞いた犬事情などについて、このコラムで書かせてもらいました。
出会った犬たちは、どの子も素晴らしく、私に様々なことを教えてくれました。
そんな犬たちに純粋に感動し、世界の犬のことを伝えたいという思いでこのコラムを連載させて頂いていましたが、今回のコラムで最終回になります。

スペインアルメリア
スペイン アルメリア

そこで、今回は今までの記事を簡単に振り返りながらまとめたいと思います。
見逃した記事がある人は、ぜひこの機会に読んで頂けたら嬉しいです。

世界一周に出る前、私は動物の先進国でトレーニングを学ぶべきだと思い、アメリカやヨーロッパ、オーストラリアに勉強に行きました。
実際に、最先端のトレーニング方法を学べたし、動物を保護する施設もイベントも素晴らしいと感じるものでした。
今回もそれらの国に行くことを楽しみにしていたし、長期旅行で現地の人と交流することでわかることはたくさんあるだろうと思っていました。
それでは実際は、どうだったのでしょうか?
情報通りだったこと、情報と違ったこと。
実際に行ってみないとわからないことはたくさんありました。

ドイツベルリン
ドイツ ベルリン

メディアでは動物の先進国であるアメリカやヨーロッパ諸国が注目されていますが、動物の後進国とされている国々には、私たちが学ぶことはないのでしょうか?
犬たちの関係、人々の犬に対する意識はどうだったのでしょうか?

ブルガリアトルチャ
ブルガリア トルチャ

日本を出発する前はあまり意識していなかった宗教。
日本で、「あなたの宗教は何ですか?」という質問はほとんどされませんが、世界では挨拶のようによく聞かれました。
人々の考え方の根底には、宗教が深く関係していることを旅に出てから意識するようになりました。
国の宗教がペット事情にも関係していたのです。

スリランカエッラ
スリランカ エッラ

世界には、ケンネルクラブに登録されていなかったり、登録されていても日本で登録件数が少なかったり、なかったりとその国を訪れたからこそ、知ったその国の固有種がいました。
その子たちは地域に根付き、その地域での役割があり、その役割を知るたびに犬の能力の素晴らしさに感動しました。

トルコディビリ
トルコ ディビリ

その他にも旅中、様々な出来事がありました。
その出来事について、私の本業である犬のトレーニングである、何かを教えたり問題行動を解決するための方法などを絡めた記事です。

ヨルダンぺトラ
ヨルダン ぺトラ

このように、世界中どんな国にも当たり前に、たくさんの犬たちに出会いました。
旅中にくじけそうになることも度々ありましたが、そこにいる人々や犬たちに励まされ、最後まで旅を続けることができました。

ベトナムニャチャン
ベトナム ニャチャン

このコラムを読んで様々な国で力強く生きる動物がいること、様々な暮らしがあることを知って頂けたら嬉しいです。

モンゴルツァータン
モンゴル ツァータン

そして少しでも何かを感じたら、動物達の為に何が出来るかを考えて欲しいと思います。
それはとても小さなこと、例えば自分のペットをいつもより10分長く構ってあげることでもいいし、ひとりでお留守番をさせる時間を減らすことでも、ペットの習性や健康について勉強する時間を作ることでも、現状を知る為に現地に訪れることでも、どこかへ募金をすることでも、週末にたまにボランティアに出かけることでも・・・
何でも良いから一人一人が真剣に考えて”こちらの方が良いかな”と思ったことをやる。
その行動の積み重ねが自分達のまた、動物達のよりよい暮らしに繋がると思います。

中国
中国

1人1人が考えて出来る人が出来る時に出来ることをする。
私達の旅も、小さな一歩を踏み出したことから始まりました。
私が旅から学んだこと。
「個人の小さな一歩が、小さな行動の積み重ねが、大きな力になること」を信じています。

最後になりましたが、『ドッグトレーナーの世界一周わんっ!ワールド!!』をご愛読頂きありがとうございました。
世界一周後、動物病院に勤務したのち、第一子を出産し、ドッグトレーニングの仕事にも復帰しました。
そのような経験を踏まえ、子育てと犬育てを連動させたコラムの連載を予定しています。
そちらのコラムもぜひ、よろしくお願いします。

磯崎 祝代

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プロフィール

磯崎 祝代
専門学校にて、犬の学習理論やトレーニングについて学んだ後、アシスタントを経て独立し、DOGECO(株式会社do)を設立。動物病院でのしつけ方教室の開催、訪問によるトレーニング、シッター、犬と楽しめるイベント企画運営、犬の幼稚園の運営、専門学校や高校生にむけた授業、コラムの執筆などの業務を行う。
13年運営してきたDOGECOを解散し現在は主人と一緒に世界を旅行中。今まで経験を踏まえ私の目で見た世界の犬のことをお伝えできたらと思います。

Blog→旅やねん(http://ason-de-kurasu.com/)
Facebook→旅やねん(https://www.facebook.com/asondekurasu/)
instagram→japanese_dog_hana

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