ドッグトレーナーの世界一周わんっ!ワールド!!

Vol.42 韓国の天然記念物にも指定されている珍島犬

ドッグトレーナーの世界一周わんっ!ワールド!!

299naviコラム「ペットと一緒に暮らすために」の著者 山形祝代さんがご結婚され、現在ご夫婦で世界を旅しています。
そこで出会った世界の犬たち。実際に目で見たり体験したことを、日本で約15年間、ドッグインストラクターとして仕事をしてきた経験も踏まえ、リアルな世界の犬のことを伝えてくれるコラムです。


2018年6月末から一週間、韓国を旅しました。
一週間で釜山、全州、ソウル、テジの四都市を駆け足で周りました。
韓国は、文化や建物も日本に似ていて、皆親切で旅行しやすい国だと感じました。英語はあまり通じませんでしたが、日本語を話せる人が意外と多く、日本語で話しかけられることが多くビックリしました。
食べ物の種類は多く、どれもおいしかったので、一週間ではとても食べきれず、食べる為だけにまた来たいと思う国でした。

【韓国ソウルの夜景】

【韓国のご飯】

私達が行った釜山の南西に珍島(チンド)という島があります。年に一度の大潮の時に潮が引くと、近くの島との間3キロにも渡り道ができ、その海割れを見る為に毎年たくさんの観光客が訪れることで有名な島です。
その島は、韓国で天然記念物にも指定されている珍島犬(日本語読みは「チンドケン」、朝鮮語では「チンドッケ」)の原産地でもあります。日本ケンネルクラブ(JKC)では、「コリア・ジンドー・ドッグ」として狩猟犬で登録されています。
私が珍島犬について知ったのはルート的に珍島を過ぎてしまってからだったので、現地には行けなかったのですが、ソウルのお寺で珍島犬を見ることができました。

そこで今回は韓国原産の犬、珍島犬について書きたいと思います。

私達が珍島犬に出会ったのは、ソウルのお寺でした。

【お寺】

特に有名なお寺ではなく、適当に町をブラブラしている時にたまたま見つけたお寺に犬がいました。珍島犬について調べたばかりだったので、その容姿から珍島犬ではないかと思い、お寺の住職らしき人に尋ねてみると珍島犬でした。

【お寺の住職と珍島犬】

珍島犬は、日本の秋田犬、中国のチャウチャウと広範囲に交配されて血統上問題がある犬が多いので、珍島犬を護るために1967年、珍島犬保護育成法が制定されました。珍島犬は生後1年して初めて検査をし、検査の結果で認められます。検査をしていない子犬の時に珍島犬を飼うと、その時点では珍島犬として認められるかどうかわからないので、安い値段で購入することができるのですが、認められた時点から値段は跳ね上がるそうです。

珍島犬の見た目は、立ち耳に巻き尾、アーモンド形の目をした柴犬にもよく似た、日本によくいる日本犬系の雑種のようでした。
珍島犬の毛色は5種類あるそうです。主流がホワイトで、それ以外にはグレー、フォーン、ブラックアンドタン、ブリンドルです。

【お寺の住職と珍島犬2】

ちなみに韓国を旅行中、柴犬のキャラクターが使われた携帯カバーを良く見かけました。また外国人が多い難波などを柴犬を連れて歩いていると、韓国人に「かわいい」と良く話しかけられるのだそうです。馴染みのある韓国原産の犬に似て、それよりも小さいので人気なのでしょうか。

性格も日本犬に似ていて、飼い主にとても忠実なのだそうです。忠実度合いは日本犬にも勝ると言われている程、一途に飼い主に従うのだそうです。それ故に頑固で他人に懐きにくい一面もあり、番犬として優秀です。
確かに、私が出会った珍島犬は、お寺の住職にはよく懐き、言うことを良く聞いていました。食べかけの骨を住職に触れられても普通にしていましたが、その時に私達が少しだけ犬の方に向かって一歩を踏み出そうした瞬間、身体が緊張し目付きが鋭く変わったので、それ以上は近づかないようにしました。
目線は常に住職だけを見ていて、私達のことは完全に無視で住職が私達の所に来て、確認しなさいとジェスチャーした時だけ、私達の手をペロペロと舐めてくれました。それは私達に興味があった訳ではなく、主人である住職に言われたからという理由で、そのような行動をとったのだと思います。
また、住職がおらず私達だけでその犬に会っていたら、確実に吠えられていただろうという雰囲気を醸し出していました。

【住職にもらったガムを食べる珍島犬】

最近の遺伝子を調べた研究結果で、珍島犬は、狼やコヨーテが持っている遺伝子型を多く共有しており、これは優れた野生性を持っている犬種だということを表しているのだそうです。また中国のチャウチャウや日本の秋田犬と多くの遺伝子型を共有しているのだそうです。

珍島犬の歴史は、はっきりわかっていませんが、珍島犬の元となった在来犬の歴史は古く、石器時代に人間の狩猟の手伝いをしていた狩猟犬です。
その在来犬と13世紀にモンゴル兵が連れてきた軍用犬とが交雑されて誕生したのが珍島犬だと言われています。その後、珍島でその血統が維持され、2005年にイギリスのケンネルクラブに登録されました。

犬種のルーツを探ると時代の背景も見えて面白いと感じました。また犬のDNA鑑定を行うことで人がどのように大陸を移動したのかわかるかも知れませんね。

韓国の次は中国、モンゴルと旅するのでその土地の犬種についても調べて実際に会えたらいいなと思います。

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プロフィール

磯崎 祝代
専門学校にて、犬の学習理論やトレーニングについて学んだ後、アシスタントを経て独立し、DOGECO(株式会社do)を設立。動物病院でのしつけ方教室の開催、訪問によるトレーニング、シッター、犬と楽しめるイベント企画運営、犬の幼稚園の運営、専門学校や高校生にむけた授業、コラムの執筆などの業務を行う。
13年運営してきたDOGECOを解散し現在は主人と一緒に世界を旅行中。今まで経験を踏まえ私の目で見た世界の犬のことをお伝えできたらと思います。

Blog→旅やねん(http://ason-de-kurasu.com/)
Facebook→旅やねん(https://www.facebook.com/asondekurasu/)
instagram→japanese_dog_hana

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