ドッグカウンセラーのコラム ペットと一緒に暮らすために
その22 インフルエンザは人から犬に感染する?
専門のドッグカウンセラー執筆!ペットと一緒に暮らすために必要なしつけの仕方や体調管理の知識、ペットに関する豆知識などをご紹介します。
毎年この時期になると流行る、やっかいなインフルエンザ。
人から犬に、または犬から人にうつることはあるのでしょうか?
調べてみると、人から犬にインフルエンザが感染した例がアメリカで1件報告されているので、可能性がないわけではありませんが、感染する可能性は限りなくゼロに近いことがわかりました。
犬から人にうつったケースは今のところ報告はされていないようです。
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスが人、鳥、豚などの宿主に感染することによって引き起こされる感染症です。
宿主によりトリインフルエンザ、ヒトインフルエンザ、ブタインフルエンザ、ウマインフルエンザ、イヌインフルエンザがあります。
種によって全く別の型をもったウィルスなので違う種に感染する可能性は低いのですが、近年、鳥型ウイルスに人が感染したというニュースを聞いた人もいると思います。
それは、鳥類と人類はインフルエンザのウィルスの構造が近く、ウイルスは哺乳類が進化するスピードよりずっと速く進化するので、突然変異して人の型に近くなったのが原因だと言われます。
人と犬のウイルスの構造はかなり違うので、変異により感染する可能性は非常に低いようです。
ですので、過剰に心配したり、特別に犬を隔離する必要はありませんが、インフルエンザがちゃんと治るまで犬には触らない方がよいのかもしれません。
インフルエンザは湿度を嫌うので加湿をして、十分な栄養と睡眠、適度な運動で免疫力を高めて「感染しても、発症しない体」を作っておくことが飼い主、愛犬ともに大事だと思います。
人と動物との間で感染する病気をズーノーシス(人獣共通感染症)といいます。
よく知られているのが、エキノコックスや狂犬病です。
その他にも全世界には840種類ぐらいあるといわれていますが、日本ではそのうちの60~80種類が問題対象となるといわれ、その中でもペットが問題になるケースは多くはありません。
死に至るケースはほとんどなく、予防できたり、感染しても治療で完治することがほとんどなので、必要以上に不安を感じる必要はありませんが、動物と一緒に暮らす上ではズーノーシスにはどのようなものがあり、予防としてどのようなことを行なえば良いのか知っておいた方がよいでしょう。
病気になってから対応するよりも、予防を行う方がはるかに楽なように思います。
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プロフィール
著/山形祝代
株式会社do しつけ部門DOG-ECO 代表
専門学校での『家庭犬トレーニング』の指導、動物病院でのしつけ教室・関西を中心に訪問によるしつけ・犬のイベント企画運営に携わる。
■取得資格
愛玩動物飼養管理士、COM ドッグライフカウンセラー、GOA JAPAN、DCNサブアシスタントコース卒業
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