ツルとカメ。—イケてるシニアライフを目指して—

vol.11 寒くても愛犬に元気に過ごしてもらうための10か条(前編)

ツルとカメ。—イケてるシニアライフを目指して—

長生きなワンちゃんと、たくさんの愛情を注いできた飼い主さん。共に歩んできた日々は家族である証です。一般的に「シニア期」と呼ばれる年齢に突入したワンちゃんと、より楽しく、充実した日々を築いていくためのヒントをご紹介します。


夏が終わりようやく秋が訪れたと思っていたらあっという間に冬がやってきます。2019年の冬は暖冬傾向との予報も発表されていますが、暖冬といっても寒いものは寒い。飼い主さんも愛犬も万全の寒さ対策をしておきたいですね。

有名な歌の一節に「犬は喜び庭駆け回り」とありますが、犬種によっては当てはまらないこともあります。特に短毛種やシングルコートの犬種は寒さが苦手なようです。最近では室内飼いが主流になってきているため、もともと寒さに強い犬種でも、エアコンの効いた室内で過ごすことで、寒さに弱くなってしまっていることも考えられます。「うちの子は寒さに強い犬種だから……」と何もしないのではなく、愛犬の様子を観察して、寒がっているようであれば対策をしてあげてください。

ここで、冬も元気に楽しく過ごしていくためのポイントをまとめました。

①寒がっているか、暑がっているかを観察する。

寒さの感じ方には差があります。飼い主さんと愛犬でも違いますし、多頭飼いの場合はこっちの子は平気でもあっちの子は寒いなんてことも。もし愛犬が震えていたり身体を小さく縮めているような時は、寒がっている合図です。他にも、ずっと寝ていたり、散歩に行きたがらない場合も、寒いのが原因かもしれません。また、冷えが原因で下痢をしてしまうこともあります。

逆に、冬でも愛犬がハァハァと口を開けて息をしている時は、暑がっているのかもしれません。防寒対策で洋服を着せすぎていたり、暖房が効きすぎている場合が多いので注意しましょう。

②水分補給は冬でも大事。

寒くなると水を飲まなくなる犬が多いようです。色々な理由はあると思いますが、冬は水が冷たいので飲みにくいのかもせいれません。ヒトも寒い中で冷たい水は飲みたくないですよね。愛犬たちも同じです。ただし、犬は『猫舌』なので、ぬるま湯程度に温めた水をあげてください。また、食事の際にフードを温めた水に入れてふやかしてスープにしてあげると、温度と匂いで飲みやすくなるようです。

また、室内で運動させることで喉の渇きを感じやすくなるので、コミュニケーションも兼ねて遊んであげるのもいいですね。

体内の水分が不足すると泌尿器系の病気にかかりやすくなってしまうので、愛犬がしっかりと水分を摂れているか、注意しましょう。

③乾燥対策

冬は湿度が低い上に、エアコンなどで空気が乾燥しがちです。加湿器を使用したり、濡れたバスタオルを室内に干しておくだけでも加湿効果があります。

空気が乾燥すると、愛犬の身体も乾燥します。特に鼻や肉球は乾燥し過ぎるとひび割れてしまうこともあるので、保湿クリームなどを塗って対策します。鼻はお散歩に行く前に、肉球はお散歩から帰った時に、こまめにクリームを塗ってあげましょう。

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④暖房器具を使う時は注意

暖房にエアコンを使用する場合は乾燥に注意しましょう。暖かい空気は上にたまるので、サーキュレーターで愛犬のいる床近くにも暖かい空気を届けてあげましょう。

床暖房の場合は必ず涼める場所を作ってあげる必要があります。すのこを置いたり、ソファの上にすぐに上がれるようにしてあげるといいですね。ホットカーペットを使用する場合も、床全てを覆ってしまうと逃げ場が無くなってしまうので、必ず移動できる場所を作り、設定温度にも気をつけましょう。

電気やガスのストーブを使用する際は、コードをかじってしまう危険性があるので対策が必要です。さらにストーブの場合は近寄り過ぎてやけどをしてしまう危険性もあるので、必ず柵で囲って愛犬が近づけないようにしてください。

コタツを使用する場合は、愛犬が中で眠ってしまわないように注意しましょう。人間用のカイロを使用する場合も、直接触れていると低温やけどになってしまうこともあるので気をつけましょう。

⑤寒さ対策は洋服や毛布がおすすめ

犬はヒトよりも地面に近い場所で生活しています。特にお腹の周辺は毛も薄く冷えやすい箇所です。毛布を掛けてあげる場合は上からではなく、下に敷いてあげる方が効果的です。ハウスやサークルの床、ベッドの下に毛布を敷いてあげると冷気を防ぐ効果があります。また、ドーム型のベッドは冷気が入り込みにくいのでお勧めです。

洋服を着ることに抵抗がない場合は、洋服を利用するのもいいですね。特に散歩時の寒さ対策に適しています。着せすぎに注意したり、屋外は厚めのもの、室内は薄めのものと、着せる洋服を分けるようにしましょう。

屋外飼育の場合は、ハウスを日当たりの良い場所に移動してあげます。中に段ボールや毛布を敷いて地面からの冷気を防ぎましょう。どうしても寒い場合は玄関に入れてあげるだけでも、随分と寒さは和らぎます。

シニア犬の場合、筋力や脂肪量の低下でより寒さに弱くなってしまっているかもしれません。各ポイントを踏まえつつ、愛犬に合わせた対策をしてあげてください。
さて次回は気になる残り5つをご紹介します!

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