ツルとカメ。—イケてるシニアライフを目指して—

vol.7 秋になってからも要注意!シニア犬の体調不良

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長生きなワンちゃんと、たくさんの愛情を注いできた飼い主さん。共に歩んできた日々は家族である証です。一般的に「シニア期」と呼ばれる年齢に突入したワンちゃんと、より楽しく、充実した日々を築いていくためのヒントをご紹介します。


ようやく夏を乗り越え、ほっとしたのも束の間。あれ、なんだか愛犬の元気がない!?と気づかれる飼い主さんも多いのではないでしょうか。涼しくなって朝晩の散歩もしやすい♪と意気揚々とリードを出してきても、あまり乗り気じゃなさそうな愛犬に「もうシニアだからなかなか夏バテが回復しないのかな」なんて思っている方もいらっしゃるはず。

でもそれ、夏バテじゃないかもしれません。
実は夏が終わってすぐ、秋の始まりにこそシニア犬に起こりやすい体調不良があるんです。その原因と対策をご紹介します。

昼夜の温度差による影響

秋とはいえ、日中はまだ30度近くまで気温が上がることもあり、この朝晩と昼との温度差には私たち人間も体調を崩しやすくなりますよね。特にシニア犬は、夏に消耗した体力が回復しないうちに、また秋の温度差に体力を消耗してしまいがちです。更にこの温度差にストレスを感じやすいのもシニア犬の特徴の一つ。秋の気候が心にも体にも大きく影響してしまいます。

そして夏の昼間エアコンが効いた室内で過ごし、体温を調節する機能をあまり使用せずにいたせいで、この機能が衰えてしまっていることも。そうなると余計に温度変化に身体がついていけずに体調を崩してしまいます。

また、暑さが治まると怠りがちなのが水分補給です。特に食欲が落ちてしまっている時は水分も取らなくなっていることが多いので、注意が必要です。

胃腸が弱ってしまって食欲減退や下痢を引き起こしたり、活気がなくぐったりとしている、散歩を嫌がるなど、この時期に夏バテ同様の症状を見せる時は、秋特有の体調不良かもしれません。

体温の調整を手助けする

この体調不良の予防や対策としては、まずは温度差を少なくしてあげましょう。洋服を着ることに慣れている場合は朝晩の涼しい時間帯には洋服を着せてあげて体温が下がらないようにしてあげます。

洋服が苦手な場合は、空調などで室温が下がりすぎないようにするか、ベッドなどに毛布を敷いてあげて、冷たい空気に触れにくくなるようにしてあげてください。もし気温の低い場所で寝てしまった場合などは、暖かい場所へ移動させてあげましょう。

散歩の時間も見直す必要があるかもしれません。夏の頃のようにあまり早い時間や遅い時間に外に出ると空気が冷えてしまっていることもあるので、できるだけ日の当たる時間帯を選びます。日光浴をすることで、自律神経が活性化します。自律神経は体温の調整や内臓の活動を制御するなどの役目を担っているので、とても重要です。

また、夏よりも気温や湿度が下がるので散歩しやすくなり、しっかりと歩くことで体力の回復を促します。お散歩中やお散歩後の水分補給も忘れずに。

食事に身体を温める効果のある食材を入れてあげるのも、体温調節を助けてくれるのでおすすめです。

皮膚病にも要注意

体力や食欲が落ちると、抵抗力も落ちてしまいます。そうなると心配なのが皮膚病です。秋は冬に向けての換毛期でもあるので、抜け毛や毛玉対策も兼ねてブラッシングを日課にすると、風通りが良くなり皮膚病の予防にもなります。ただし、念入りにやり過ぎると皮膚を傷つけてしまうので、丁寧に優しくを心掛けてください。

ブラッシングの際には皮膚に異常がないかチェックをしましょう。少しでもおかしいなと思ったら早めに獣医さんに診てもらってください。

また、涼しくなってくると活発になってくるのが、蚊やノミ・ダニなどの害虫です。意外に思われるかもしれませんが、真夏の暑さの中では虫たちもあまり活動ができず、夏の終わりから秋にかけて気温が下がってくると急に増えてきてしまいます。虫よけスプレーなどで害虫対策も忘れずに行ってくださいね。

秋のお出掛けを楽しむためにも体調管理を

秋になると各地でイベントが開催されたり、おいしいものが増えたりと、ついついテンションが高くなりがちですが、愛犬が置いてけぼりになっていませんか?一緒に秋を満喫するためにも、体調を万全に整えて、楽しいシニアライフを過ごしましょう。

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