ツルとカメ。—イケてるシニアライフを目指して—

vol.13 今すぐできる!シニア犬と楽しく遊んで健康に!

ツルとカメ。—イケてるシニアライフを目指して—

長生きなワンちゃんと、たくさんの愛情を注いできた飼い主さん。共に歩んできた日々は家族である証です。一般的に「シニア期」と呼ばれる年齢に突入したワンちゃんと、より楽しく、充実した日々を築いていくためのヒントをご紹介します。


シニア期に入るとどうしても心身ともに衰えていってしまいます。ですが衰えるスピードを遅らせることは可能です。日々の生活を少し工夫するだけですので、特別な道具は必要ありません。

特にシニア犬に重要と言われているのが、良い刺激を与えることです。何かいつもとは違う特別なことをしなければならないように感じますが、そうではありません。

最も刺激を与えやすいのが、毎日の散歩です。いつもの散歩コースを反対に回るだけで愛犬にとっては良い刺激となります。散歩中に知らない犬と出会うこともまた刺激です。草木の匂いを嗅いだり、土や芝生、落ち葉の上や石畳など、素材の違うものの上を歩くだけでもいいのです。

このように見ていくと、愛犬に刺激を与えるということはとても簡単なことのように思えますね。

まだ少し難しいと感じられる方は、五感を刺激すると考えてみてください。五感とは「視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚」のことを指します。この五感に対して変化を与えてあげます。

散歩コースを逆回りすることは、いつも見ている景色を違った方向から見ることで、視覚が刺激されます。

素材の違う地面を踏むことで触覚を、草木の匂いが嗅覚を、そしてご褒美などで食べる特別なおやつで味覚を刺激することができます。

聴覚の刺激は、遊びや褒める時などに話しかけることで与えることができます。

こうやって考えてみると、毎日の生活の中にたくさんの刺激があるように思われますが、シニア犬になると眠っている時間が増えたり、散歩の時間が短くなったりと、若い頃に比べると刺激が減ってしまっていることもあるようです。

だからといって急にあれもこれも変えてしまうと、愛犬も対応しきれずに逆にストレスとなってしまいますので、まずはちょっとしたトレーニングや遊びを取り入れてみるのはどうでしょうか。

例えば「オスワリ」「マテ」「フセ」などのトレーニングをしてみたり、宝探しゲームや障害物を乗り越える遊びなど、何かを覚えたり考えたりすることで脳が刺激されます。さらに身体を動かすことで関節や筋肉の機能を維持する効果もあります。

愛犬に刺激を与えてくれる遊び

トレーニング

まだ「オスワリ」「マテ」「フセ」などが上手にできないという子は、これを機にトレーニングをしてみるのもいいですね。飼い主さんは遊びの延長で覚えてもらうくらいの感覚で、愛犬と一緒に楽しむことを心がけましょう。

上手にできる子なら、何か新しいトリックを教えてもいいですね。少しでもできたら褒めるを繰り返すことで、シニア犬でもトリックを覚えることができます。

コツは「できなくても叱らない、がっかりしない」ことです。

おいで

これも遊びなの?と疑問に思われるかもしれませんね。部屋や廊下の端と端まで離れて、愛犬の名前を呼び寄せるだけで、とても嬉しそうに駆け寄ってくるはずです。ちゃんと近くまで来られたら目一杯褒めてあげましょう。

呼び戻しのトレーニングにもなるので、簡単にできて効果の高い遊びです。

宝探しゲーム

中身の見えないカップをいくつも並べてその中におやつを隠して愛犬に当ててもらう遊びです。

最初はカップを2つから始めて、徐々に増やして難易度をあげていきます。これができるようになれば、部屋のどこかにおやつを隠して探させます。色々なところを探すことで嗅覚だけでなく視覚や触覚も刺激されます。

かくれんぼ

宝探しゲームの隠すものが飼い主さんになっただけですが、愛犬のモチベーションが変わります。飼い主さんが見えなくなることで一時的に不安になる愛犬も、見つけられると喜びが倍増します。

見つけられた時は大げさに喜んで褒めてあげると効果的です。

障害物歩き

床にクッションを敷き詰めた上を歩かせたり、段ボール箱などでトンネルを作ってくぐらせたり、2Lのペットボトルを等間隔に並べて左右に蛇行するように歩かせるなど、家にあるもので簡単に障害物が作れます。
段ボールなどを立てて壁にして迷路を作ってみるのもいいですね。

いつもと違う環境を歩くことで心身ともに刺激を受けられます。

遊び過ぎに注意

シニア犬は体力が衰えていくので、疲れやすくなっています。散歩や遊びなど、何をするにおいてもこまめな休憩が必要です。特に遊びに熱中しているとついテンションが上がってしまい動きが激しくなってしまうことも。そんな時は飼い主さんが制止して愛犬を落ち着かせてあげましょう。

そして忘れてはいけないのが水分補給。シニア犬は喉の渇きを感じにくくなっていることも多いですが、遊びで身体を動かすことで、水分補給を促す効果もあります。

「10分遊んだら5分休憩して、また10分遊ぶ」を繰り返すような感じでいいでしょう。愛犬の様子を観察しながら、愛犬も飼い主さんも疲れてしまわない程度に遊びを楽しみんでください。

大事なのは「一緒に」遊ぶこと

知育玩具などを用いて遊ばせることももちろん刺激になって良いのですが、愛犬にとって大好きな飼い主さんとのコミュニケーションが一番良い刺激になります。愛犬の名前を呼ぶときはたくさん触れ合ってあげましょう。それだけで毎日楽しく過ごせるのではないでしょうか。

今年の冬も愛犬との暮らしを楽しみましょう!

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