ドッグトレーナーの世界一周わんっ!ワールド!!

Vol.18 フィンランドのホストから聞いたEU圏内のペットとの旅行事情と便利なペットパスポート

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299naviコラム「ペットと一緒に暮らすために」の著者 山形祝代さんがご結婚され、現在ご夫婦で世界を旅しています。
そこで出会った世界の犬たち。実際に目で見たり体験したことを、日本で約15年間、ドッグインストラクターとして仕事をしてきた経験も踏まえ、リアルな世界の犬のことを伝えてくれるコラムです。


2015年5月下旬からの約1週間フィンランドを旅行しました。
首都ヘルシンキでは2組のホストにお世話になりました。
そのおかげで、フィンランドの伝統的なサウナや近代的な図書館を訪れたり、フィンランド料理と日本料理をお互い作り合ったりと文化交流を楽しむことが出来ました。

  • フィンランドのドッグラン
  • フィンランドの近代的な図書館
  • ホストが作ってくれたフィンランドの朝食

フィンランドは、首都であるヘルシンキでさえ、少し郊外にでると大自然が広がっています。電車に犬を乗せ、郊外まで散歩に行く人も時々見かけました。

  • 犬とお散歩
  • 犬とピクニック

お世話になったホストの1人が猫を飼っており、猫を連れてドイツやイタリアを旅行したそうです。

EU圏内のパスポートを持ってる人は、パスポートなしで、他のEU加盟国に行けることを知っている人は多いですが、それはペットも例外ではありません。
EU加盟国内であれば、犬や猫も簡単に国境が越えられるので、ヨーロッパでは海外旅行であっても、犬や猫を一緒に連れて行く人が多いそうです。
今回は、フィンランドのホストにきいたEU圏内の犬や猫との海外旅行事情と、日本での事情について書きたいと思います。

日本でも手続きを踏めば外国に犬や猫を連れて行くことは可能です。
まずは日本の事情を見てみましょう。
日本で犬や猫と一緒に海外旅行に行くには、いくつかの手続き踏む必要があります。

まずは、犬や猫にマイクロチップ入れなければなりません。
※マイクロチップとは、その個体の情報が入った小さなチップで首の後ろ当たりに埋め込んでおくとスキャナーでその情報を読み取ることが出来るので、ペットが迷子になった時などに役立ちます。

マイクロチップをいれてから、狂犬病予防接種を2回打ちます。
※2回目は、1回目の接種から30日以上あけ、1年以内に接種する必要があります。

その後、狂犬病(犬の場合はレプトスピラ症も)の抗体検査を、指定された検査施設で行います。
※行く国によって必要書類が異なるので、検査時に必要書類を確認しておくと良いでしょう。
※ワクチン接種・ノミダニ予防を必須としている国もあります。毎年のように申請用紙や条件が変わる国もあるので必ず最新の情報を入手する必要があります。

獣医さん及び検査施設に①から③のことについて記載された証明書を発行してもらいます。

それを動物検疫所に提出し、輸出検疫証明書を取得します。
※少なくとも日本出国の1週間前までには取得しておく必要があります。

日本入国40日前までに到着空港(港)を管轄する動物検疫所に届け出ます。

日本に帰国前に滞在した国で検査を受け、狂犬病(犬の場合はレプトスピラ症も)にかかっていない、またはかかっている疑いがないことについてその国の政府機関発行の健康証明書を取得します。
※⑤と⑦の書類が確認できた場合は、帰国後、空港(港)で係留される期間は12時間以内になります。書類に不備がある場合は最長180日間係留検査が必要になります。

日本は島国で、安全を守る為には仕方ありませんが、手続きはややこしいので、手間を考えると何も愛犬や愛猫と一緒に海外に行かなくてもと思ってしまいます。
それではEU圏内の犬や猫との海外旅行事情を見てみましょう。

犬や猫を国外(EU圏内)に出す時は、ペットパスポートの携帯と、マイクロチップの装着が義務付けられています。

ペットパスポートとは、獣医さんが発行するその個体の詳細が記載されたものです。
具体的には、その個体の種類や毛色などの特徴からワクチン接種や健康診断の詳細、マイクロチップの番号、飼い主の情報などが記載されており、履歴はその都度獣医師が追記していきます。

EU圏内の旅行に必要なのは、マイクロチップの装着とペットパスポートのみ。
日本ように複雑な手続きを踏む必要はありません。
日本国内の旅行時に、狂犬病予防接種証明書とワクチン接種の証明書を持って行くのと同じくらい、気軽に犬や猫と一緒に海外旅行を楽しめます。

日本では、予防接種の証明書を毎年別々にもらうことが多く、私は愛犬のはなとの旅行の前にどこに置いたか探すことが多かったです。
マイクロチップの装着とペットパスポートの仕組みは、日本国内の旅行時や迷子になってしまった時、引っ越して主治医が変わった時にも履歴を追えるので、取り入れると便利そうだなと思います。
出来れば、ペットパスポート用のアプリが出来て、スマートフォンでいつでも確認できる仕組みになれば、失くす心配もなく、いつでも確認できるので、もっと便利になると思います。

マイクロチップの装着を普及させることで、飼い主判別が容易になり、飼育することに対してより責任が生じるので、衝動買いを減らしたり、不適切な飼い方の予防や、最後まで一緒に暮らすことに繋がるのではないかと思います。

今回はEU圏内のペットと一緒の旅行事情から、ペットパスポートの存在を知ることができました。
マイクロチップの普及が広がり、ペットパスポートの仕組みが日本国内、世界共通で広がり、将来的には専用のアプリが出来ると便利になると思いました。

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プロフィール

磯崎 祝代
専門学校にて、犬の学習理論やトレーニングについて学んだ後、アシスタントを経て独立し、DOGECO(株式会社do)を設立。動物病院でのしつけ方教室の開催、訪問によるトレーニング、シッター、犬と楽しめるイベント企画運営、犬の幼稚園の運営、専門学校や高校生にむけた授業、コラムの執筆などの業務を行う。
13年運営してきたDOGECOを解散し現在は主人と一緒に世界を旅行中。今まで経験を踏まえ私の目で見た世界の犬のことをお伝えできたらと思います。

Blog→旅やねん(http://ason-de-kurasu.com/)
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instagram→japanese_dog_hana

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