愛犬の「困った!」を解決 家庭犬のしつけ術

その17 トリセツシリーズ『チワワ』

愛犬の「困った!」を解決 家庭犬のしつけ術

最高のパートナーである愛犬との間で起こりうる様々な問題の解決法を、関西各地でしつけ教室を行っているドッグトレーナーの飯川さんが丁寧に解説。


日本の人気犬種ベスト3に入る、世界最小の犬種です。ちいさなカラダにパッチリした瞳がとっても愛らしく、毛色のバリエーションも豊か。
チワワさんと暮らす上で押えておくべきポイントを、よく相談を受ける内容を基に3つご紹介します。

①カラダは小さいけれど、お散歩は必要!!

小柄なので、一部のペットショップでは「散歩は不要です」と勧められる事もあるようですが、それは大きな間違い!小さなカラダでも、1日に1回15~20分程度を朝と夕方の2回行ってあげる事が必要です。エネルギーの発散不足などが原因で、お家の中で吠えてしまうなどの困った行動を引き起こしてしまうケースがよくあります。また、運動不足からまるまると育ってしまう子も多く、関節や心臓などに負担をかけてしまう事もあります。
そして、お散歩は運動以外に社会性を育む絶好のチャンスです。カラダが他の動物よりも小さな分、怖がりさんになってしまいやすい犬種です。仔犬の頃から大切に大切にお家の中だけで過ごし、一歩も外に出たことがない生活などをしていた子は獣医さんに連れて行ったりすると萎縮してしまったり、吠えたり、咬みついてしまう事もあります。出来るだけ社交性を身につけられるように、たくさんの人やわんちゃんに触れ合わせてあげてくださいね。

②リードは大事な命綱。

とある飼い主様から伺ったお話です。ある日、愛犬のチワワちゃんと山へハイキングに出かけたそうです。リードを長く伸ばして愛犬を自由に歩かせていると、スッと黒い影が飛んできて愛犬を掴んでいこうとしたそうです。その黒い影の正体は、トンビ。飼い主さんは放してしまわないようにギュッとリードを掴んで、持っていた傘でトンビを追い払ったそうです。チワワちゃんのケガも、洋服を着ていたので大したことはありませんでした。
ですが、もしもリードを付けていなかったら・・・。同様のトラブルを、ネットニュースなどでもよく目にします。チワワはカラダが小さい分、他の犬種以上にリードを放す場所を選んであげてください。

③涙のケアもしっかりと。

チワワ人気の一番の火付け役となったのは、某テレビCM。お父さんの瞳をジッと見つめて、ふるふる震えている姿がとっても可愛らしくて一気に人気者となりました。
他の犬種に比べて瞳が大きいので、乾燥しないように、ゴミが入らないように、多めに涙が分泌されています。目の周りが涙で濡れていることが多いため、毎日涙をコットンなどで拭きとってあげる必要があります。おとなしく拭かせてくれると良いのですが、顔周りを触られることが苦手なチワワさんも多く、悪戦苦闘している飼い主さんも多いと思います。大人しく拭かせてくれない時は、大好きなオヤツなどをかじらせ、それに集中している間に1回だけスッと涙を拭いてみましょう。それだけで、おしまい。まずはコレを繰り返して、コットンを当てられる事に慣らせてみましょう。うまくいったからと、何度も繰り返すのは禁物です。長い時間ゴシゴシ拭くと、嫌になってしまいます。優しく、少しずつ慣れさせてあげてくださいね。

バックナンバー

プロフィール

著/飯川綾乃
トレーナー
専門学校での『家庭犬トレーニング』の指導、動物病院でのしつけ教室・関西を中心に訪問によるしつけ・犬のイベント企画運営に携わる。
■取得資格
愛玩動物飼養管理士、COM グルーミング検定、アニマルコーディネーター、JAHA看護士検定

こちらもおすすめ

page top