つながるいのち

第39回 命への責任、この子達の未来

つながるいのち

大阪から犬猫殺処分0を目指し全国へ。保護犬・保護猫カフェを運営するNPO法人「ラブファイブ」さんとともに、犬猫の殺処分の現状と今後について考えていきます。


当団体は、飼育困難になった犬猫の保護を行っております。ですが、飼育放棄の依頼はとても多く、全てを引き受けることができません。
依頼をされる方の中には、飼えなくなったからといって、自分でなにも行動を起こさないまま依頼をしてこられる方もいます。そういった方には、本当に引き続き飼育できる方法はないのか、もしどうしても飼育困難な場合に、ご友人やお知り合いの方に引き取っていただけないか探したり、新聞などに掲載するなどの努力をされたのか等のお話しをさせていただいております。

「動物の愛護及び管理に関する法律」では、飼い主の義務として動物を終生愛情と責任を持って飼育するよう努めることや、それに伴い、保健所は引き取りの拒否が可能となっていますが、その言葉は『保健所に連れていく』以外の選択肢を促しているものだと考えられます。そして、その中で初めに取り組むこととして挙げられるものが、ご自身で迎えてくれる方を探す事ではないでしょうか。

実際、そのようなお声掛けをさせていただいた後に「友人(知人)で里親になってくれる人が見つかりました」というご連絡を頂くことがたくさんあるのです。
こうして里親様をご自身で探すことも、命を迎えた者としてのひとつの責任であり、二次的飼育場所の必要性を強く感じていただけることに繋がるはずです。このように、飼い主としての最低限の責任を果たす事で、完全に居場所をなくした子や保健所に収容されている子をその分多く保護できるようになります。

【飼育放棄された子達の様子】
保護直後は事情に関係なく、多くの子達は元飼い主が帰られたドアの方向をじっと見つめています。もちろん「見知らぬ場所でこわい」という感情もあるでしょうが、元飼い主の姿を必死に探す様子をみていると、犬猫たちは私たち人間以上に家族のことを大切な存在、共に生きていく仲間と思ってくれているのではないかと感じるのです。
その子達の思いを裏切らない為、またその子達の命を守る為にも、10年20年先の生涯において、飼い主さんや家族となったその子の『もしも』に備えられるかどうかを考える時間をしっかり作ることが、殺処分問題へ取り組む大きな第一歩だと感じています。

保護された子達の中には打ち解けるのに時間がかかる子もいますが、大半はすぐに打ち解けてくれ、家族となる里親様や保護犬カフェに訪れるお客様、私どもスタッフに目一杯甘えてくれます。前向きに生きようとしてくれるその姿に、この子達の今とこれからの幸せを考えながら共に生きていく家族を、そして行き場を失うようなことがない社会を目指していきたいと考えております。

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