つながるいのち

第9回 海外の愛護活動

つながるいのち

大阪から犬猫殺処分0を目指し全国へ。保護犬・保護猫カフェを運営するNPO法人「ラブファイブ」さんとともに、犬猫の殺処分の現状と今後について考えていきます。


海外、特にヨーロッパは昔から動物愛護に積極的です。動物を飼いたい人は、ドイツのティアハイムやイギリスのバタシーといった収容施設からの引き取って飼う事が一般的です。
飼えなくなって飼育放棄される仔はたくさんいますが、収容施設に入って新しい飼い主の元にいくことができ、その譲渡率は90%を超えています。
性格に難があるような子達は、専属のスタッフがしつけ・矯正を行い、できる限り譲渡対象にしています。

ペットショップも少数存在していますが、日本のように乱立しておらず、ライセンスをもったものしか店をかまえられず、条例ではなく法律で規制されているため、厳しい管理のもとで営業しています。
実際にはドイツもイギリスも殺処分は行われていますが、極端に少なく、不治の病や矯正不可とされるほどの攻撃性をもった仔のみが対象となっています。
それ以外の仔は治療を受けながら里親がみつかるまで施設で過ごす事ができます。
やむを得ず殺処分となった場合は、獣医師がその判断を下し、苦しむことのないように安楽死させたあと、本当にやむを得なかったのか(不治の病や矯正不可だったのか)を別の獣医師が検査し、その処置が不適切だった場合は罰則をうけるそうです。それほど殺処分に対しては慎重に行っているという事です。

また、イギリスではしつけに対する意識が徹底されていて、一般家庭で飼育されているペットもトレーニングスクールに通うことが当然のようになっています。
しつけが行き届いているおかげで、ホテルやショッピングセンターなどの様々な施設や、電車やバスにもキャリーにいれなくても同伴できるのだそうです。

アメリカでは、殺処分の数自体は数百万頭にも上りますが、その一方で、高レベルのレスキューが行われています。虐待の通報が入れば迅速に対応し、その事実があれば個人や業者からでも無許可で保護し、その保護した仔はすぐに譲渡のための健康診断や治療、トレーニングが行われたりと、日本ではなかなかできないような対応が行われています。

また、シェルターを持たない保護活動をしているアニマルレスキューでは、一時預かりをしてくれるボランティアさんを多くかかえ、エサやトイレなどの支給をしている団体もあります。
保護した子の里親になるためには厳しい審査が設けられ、人間の子共を養子に迎えるのと同じレベルの条件が求められるそうです。
ノーファーや食肉に対する過激な訴えをする団体もあったりと、日本とは規模感が全く事なる活動を行っていますが、殺処分の数からは想像できないほどの動物愛護精神を持っているかと思われます。

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