つながるいのち

第34回 ペット業界の適正化

つながるいのち

大阪から犬猫殺処分0を目指し全国へ。保護犬・保護猫カフェを運営するNPO法人「ラブファイブ」さんとともに、犬猫の殺処分の現状と今後について考えていきます。


保護される犬・猫たちの背景には一般家庭からの飼育放棄、繁殖引退、保健所などがあり、その保護数は依然として増える一方であり、この背景からみても殺処分における問題は個人(飼い主)、業界関係なくこの命に携わる人々、全員で取り組むべきものだとわかります。

飼い主のモラルによるものは、安易に迎える方に対しての忠告や、万が一事故などでやむを得ず飼育できなくなった場合に殺処分を選ぶのではなく里親探しを行う等、迎える側の問題でもあるので身近に捉えられやすいためか、解決策が多く挙げられています。

業界によるものは、昨今『ペットブーム』がメディアで取り上げられ、業界に対する関心は高まりつつあり、その関心の矛先は保護団体にも向かっています。

最近頂いたご意見では、どうしてブリーダー、ペットショップから保護する必要があるのか、それでは繁殖業者の下請けになってしまうのではないか?という危惧からペット業界の根絶を理想とする声や、保護自体に疑問を抱く声がありました。

しかし、保護や根絶という観点の疑問視は『どの子を保護すべきか』という議論や『業界の根絶ゆえに遺棄される命』という新たな問題の発生に繋がりかねません。

そのことから問題は『根絶』ではなく『業界の適正化』であると考えます。
母犬が体にリスクを背負い行うような無理な出産をなくすために早期引退を行う。
飼育環境においては愛護団体の目を通すことで環境の改善へ繋がります。

どの犬・猫たちが家族と出会い、迎えられるのか。

それを繋ぐのは『背景』ではなく、この子達自身であるはず。

『ペットブーム』というものに飲み込まれた結果、以前の生活が犬猫たちの未来を阻むようなことが無いように。

そしてただ生きるのではなく、命として尊重される生活が伴う殺処分ゼロを目指す為に、我々はひとつひとつの問題を慎重に考え取り組んでいかなければなりません。

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