つながるいのち

第31回 保護犬とホゴケンカフェ

つながるいのち

大阪から犬猫殺処分0を目指し全国へ。保護犬・保護猫カフェを運営するNPO法人「ラブファイブ」さんとともに、犬猫の殺処分の現状と今後について考えていきます。


ラブファイブの活動の中で、「ホゴケンカフェ®」での譲渡活動があります。
ドッグカフェにラブファイブにて保護した犬や猫が常設で毎日譲渡会を行っているカフェです。
もちろん、お家の子と一緒に遊びに来て頂いても大丈夫です。
比較的安定した子や医療診断を受けて他の子と一緒に大丈夫な保護犬がいます。

ひと昔前までは、保護犬や保護猫は通常に生活する上では、実は会う事がなかなかないものです。
では実際に保護犬・猫を飼いたい!と思っても、どこに行ったら会えるのか?
それは、保健所や動物愛護団体の飼養施設です。
時には臨時で行う譲渡会でしか出会う事がなかったものです。
保健所は各自治体にありますが、行政機関に実際に足を運ぶといっても、平日が基本となり家族の予定を合わせるのも一苦労です。
また、処分施設が併設されてる環境で飼う決断をするのは色々な感情が生まれ、難しいとも思います。
また当時では欲しい子を選べなかったり、引き取りが申し込みから数ヶ月かかる可能性がありました。

しかし譲渡対象に選ばれる子は、本当に安定した良い子ばかりです。
行政から譲渡された犬や猫が、万が一にも社会生活に悪い影響を与える事は絶対にあってはなりません。
なので、少しでもトラブルのある子は処分されてしまいます。

もう一つの引き取り場所として、我々を含む動物愛護団体です。
ほとんどの団体の飼養施設は郊外にあります。
これは、健康的に犬や猫を飼養するにはそれなりの広さと環境が必要であり、それを確保するにあたりコストを考慮すると、必然的に土地の安い場所となります。
実際に引き取るにはその郊外まで行かなければならない。
そこで、複数回の面談や相性をみて、はじめて譲渡審査を受けられる。
なかなかハードルが高く、市場競争という観点から考えると、やっていることは正しくても、負けてしまいます。
負けてしまう=買いやすい場所で買ってしまう、すなわち街中のショップで買ってしまうことになります。

やはり、民間活動の中で分かりやすく民意を問う事は、市場競争で生き残り勝ち残る事であるとも言えます。
新しい家族を探してショップに行きそこで選ぶ事よりも、このようなカフェで新しい家族と出会う。
そんな場所が「ホゴケンカフェ®」です。
そして、運営費は飲食代であり、脱動物産業で生き残る可能性も秘めています。
少しでも出会いやすくする為にも、少しでも人が多い場所で保護犬と触れ合える事は大切だと考えております。
ただし決して「飼いやすくする為」ではなく、保護犬たちと「出会える」場所として。
そのような取り組みとしては無償ドッグランや定期開催の公園などの譲渡会なども、出会える機会を増やす活動となります。

最近はお陰様で様々な場所で私たちの活動のお話しをさせて頂いてます。
ホゴケンカフェの認知度も上がってきたように思えます。
そして、よくある質問の一つです。

「そのような場所が増える事によって逆にそこに捨てられる子が増えませんか?」

私はこう答えさせて頂いてます。

「保護犬カフェが出来たから捨てようと考える人よりも、行政に捨てるよりここに捨てよう。と思って欲しい。人とは捨てる時さえも便利な場所に捨てるものです。公園や街中のゴミ箱、そして保健所。決して、郊外の愛護団体まで捨てに行く方はいないもんです」と。

人を変化させる事はとても大変ですが、殺さない、死なせない環境づくりの一つの方法、それがホゴケンカフェ®であります。

(※以下、2015年現在の情報です)
保護犬のことや犬や猫の簡単なお手入れ看護を学びたい方向けに、コスモ動物総合学園にて保護犬科が増設されました。夜間半年のコースで、資格取得、保護活動も可能です。お気軽にお問い合わせ下さい。06-4305-5200(保護犬科)

ホゴケンカフェ®新店情報
・川西店 2015年7月23日オープン
兵庫県川西市中央町3-3中央ビル1-D

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NPO法人ラブファイブ
大阪本部
大阪市生野区林寺4-2-16 電話 06−6777−8715
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