ドッグライフプランはしもとさんの日日是好日コラム

大阪市内を中心に活動中のドッグライフカウンセラードッグライフプランはしもとさんによるワンちゃんとの暮らしにまつわるコラムです。

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子犬を飼い始めた飼い主さんからたまに聞くお話に、子犬の時はほかの犬と普通に遊べたけど、生後10か月くらいから相手の犬に怒られたりするようになった。というものがあります。

実はこれには動物の本能に関係する原因があって、子犬には、成犬の攻撃性を抑える力があるのです。簡単に言うと「カワイイ」と認識させる仕掛けが子犬にはたくさんあります。

（1）顔のつくり

（2）アンバランスな体

子犬は、成犬に比べて頭が大きく、脚も太く、なんだかアンバランスです。このアンバランスさも成犬に「カワイイ」と認識させます。人気のゆるキャラも、人間のバランスとは異なり、極端に足が短かったり、顔が大きかったりすることで、可愛さを感じるわけです。

（3）やわらかい毛

フワフワと柔らかい印象を受けるものは、カワイイと認識させます。ロボットの模型とぬいぐるみ、カワイイのはどちらか、というと、ぬいぐるみですね。

（4）高い声

子犬の声の方が高く細いです。これもカワイイと認識させるポイントです。

このように、子犬は成犬から見て「カワイイ」と認識させるようにできており、そのかわいさは本能的に成犬の攻撃性を抑えてしまい、多少の無礼も、ちょっと怒られるくらいで許されるわけです。ちょっと怒られることを繰り返し、犬同士の付き合いを学んでいくわけですね。

しかし、姿が大人のものになってしまうと、子犬らしいカワイらしさは失われてしまいます。つまり相手の犬の攻撃性を抑える力はなくなってしまいます。その時に、正しい犬同士の接し方ができないでいると、大きなケンカになってしまうかもしれません。それが、生後10か月あたりを境に他の犬と上手くいかなくなってくる原因の一つなのです。

子犬の飼い主さんは、愛犬が子犬の姿であるうちに、成犬が大目に見てくれているうちに、犬づきあいを教えていく必要があります。なるべく多くの犬と出会わせ、遊ばせる機会を作り、大人になったときにも上手に犬と付き合えるようにしておくことをお勧めいたします。

※子犬だからと言って絶対成犬に攻撃されないとは言えません。中にはそういうコントロールのできない成犬もいます。また成犬同士の場合は相性もあります。他の犬と近づける際は、相手の犬の様子を見て、飼い主さんの了承を得てからにしてください。