ドッグライフプランはしもとさんの日日是好日コラム

第31回「褒める」の意味のバリエーション

ドッグライフプランはしもとさんの日日是好日コラム

大阪市内を中心に活動中のドッグライフカウンセラードッグライフプランはしもとさんによるワンちゃんとの暮らしにまつわるコラムです。


皆様は、愛犬を褒めるとき、その褒めをどのように表現していますか?

最近よく聞く表現が「ご褒美」という言葉です。「褒め=ご褒美」という図式がずいぶん定着しているように思われます。オスワリができたら「ご褒美」をあげる。というわけですが・・・。

まずは、辞書の上でのご褒美の意味は、次のようになっています。

①ほめて与える品物や金銭。褒賞。
②ほめたたえること。

犬が良いことをしたときに褒めるわけですから、その表現はどうであれ、愛犬に伝わればそれでいいようにも思いますが、「ご褒美」という言葉の罠にはまってしまっている飼い主さんが少なからずいらっしゃるように思います。

というのは、犬がなぜオスワリをするのかというと、オスワリをすると飼い主さんが喜んでくれるから。あるいはおやつがもらえるから。です。さて問題は、オスワリができて当たり前という状態まで愛犬が成長したときです。その時に、褒めの定義を「ご褒美」と位置付けていた時、できて当たり前のことなので、飼い主さんは「オスワリはほめたたえるまでもない」という認識になってしまいがちです。実際、オスワリができて当たり前となった愛犬に対して、オスワリをさせた後なんのリアクションも取らない飼い主さんがとても多いように感じます。

愛犬はできて当たり前かどうかに関係なく、飼い主さんの笑顔が見たくて、褒めてもらいたくて今日もオスワリをしてくれているわけです。その飼い主さんが「できて当たり前」と褒めることを省略してしまうと、どうなるでしょうか。当然愛犬は、おすわりをやる意味を見失ってしまい、だんだんオスワリをしなくなっていくでしょう。「シニア犬がオスワリを無視する」原因の一つかもしれません。

私は、犬を「褒める=ご褒美」と限定するのではなく、時と場面に応じて、その表現にバリエーションを持っていただきたいと思っています。

(1)「ありがとう」の褒め

例えば、オスワリやフセ、オイデなどの日常生活の行為の場合は「ご褒美」ではなく「お礼」と表現しています。人間の子供に「ちょっと醤油とってもらえる?」と頼んだ場合、持ってきた子供に対して「すごいね!おもちゃ買ってあげる!」と“ご褒美”をあげるご家庭は無いでしょう。だからと言って、ノーリアクションもありません。多くの場合「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えます。愛犬には、オスワリをしてくれてありがとう。と、飼い主さんが喜んでいる気持ちを心から伝えます。「ありがとう」は、できるのが当たり前でも必ず言う言葉です。愛犬と暮らしていくうえで最もたくさん伝えるのはこの「ありがとう」の褒めだと思います。

(2)「がんばったね」の褒め

できるかどうかわからないことや、特別なことにチャレンジしたときの誉めです。出来たかどうかは関係なく、チャレンジしたことに対して褒めます。ドッグスポーツ等の時によく使います。大げさに体をぐしゃぐしゃと撫でたり、胸をポンポン叩いたりします。人間の子供に例えると、ピアノの発表会の後、これまで頑張ってきた子に対して「よく頑張ったから、今日の晩ご飯はどこかに食べに行こうか!」「新しい〇〇買ってあげる」という感じでしょうか(もちろん、親として心のこもった言葉や表情があることは前提です)。これは「ご褒美」の意味に該当すると思います。

(3)「えらいね」の褒め

無駄吠えや、拾い食いなど、やってはいけない行動を我慢したときの誉めです。人間の子供に例えるなら、電車の中で静かにできたとき。などでしょうか。

生活の中ではまだまだ色々な表現があると思います。とにかく、褒めを「ご褒美」の一本で考えてしまうのはとてももったいないです。できるかぎり、その場面場面で、褒めの持つ意味を考えながら日々接していただきたいと思います。そうすることで、愛犬との心の距離はぐっと縮まってきます。ぜひ、試していただければと思います。

「がんばったね」の褒め連発!

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