デンタルケアのススメ

その7 スケーリングについて(2)

デンタルケアのススメ

ペット用の歯磨き用品や、歯磨き効果のあるおやつやおもちゃなど、たくさんのお手入れグッズが登場し、愛犬のデンタルケアへの関心が高まっています。
しかし、間違った知識や方法では効果がなかったり、歯周病の予防にはならなかったりします。
飼い主さんの油断で愛犬を苦しめないためにも、日頃からお口の中をチェックしてケアしてあげたいですね。


愛犬に口臭がある場合、歯石が原因となっている事がほとんどです。
一番大切なのは日々の歯みがきを根気よく続ける事ですが、既に歯石がついてしまっている場合は、虫歯や歯槽膿漏など他の重大な疾患を招いてしまう恐れがあります。
歯石を除去する事により、ほとんどの場合口臭は無くなります。
歯垢は歯みがきで除去ができますが、歯石の除去には専用の器材が必要です。スケーリングの真の目的は目に見えている部分の歯石を取る事ではなく、歯周ポケット内の治療です。
今回は麻酔下でのスケーリングについてご紹介します。やはり、あんな小さい身体に全身麻酔をかけるのは、どの飼い主さんにとっても心配なことで、躊躇したり拒否する方が多いと思います。動物の全身麻酔に関する知識や技術を習得している獣医師の下、適切な診察や検査を行った上で、安全に治療が行えると判断された場合み施術が行われます。

ステップ3:スケーリング後の心がけ

スケーリング後は、歯もキレイになり口臭も無くなって、ついつい歯みがきを怠りがちになってしまいます。
しかし、ここからが大切。根気よく歯みがきを継続させましょう。
歯みがきの程度やワンちゃんの個体差にもよりますが、気付かないうちにまた歯石がついてしまうことも。

例えばミニチュア・ピンシャーはエナメルを生成しにくいと言われています。
愛犬の歯の健康の為には、可能であれば半年に一度は動物病院にて歯のチェックをしてもらうことが望ましいでしょう。

こんなケースも…!?

歯石の付着がひどく、歯周病などを併発してしまっているようなワンちゃんは、歯石が歯と歯茎の間のポケットにまで入り込んだり、歯石に覆われ歯の表面が全く見えないことも。
この状況で歯石を除去すると歯が安定せず抜け落ちてしまうので、獣医師の判断により抜歯が行われる事もあります。ほとんどの歯を抜かなくてはいけなくなったというケースもあるそうです。


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