ドッグカウンセラーのコラム ペットと一緒に暮らすために
その27 おでかけ途中の熱中症対策について
専門のドッグカウンセラー執筆!ペットと一緒に暮らすために必要なしつけの仕方や体調管理の知識、ペットに関する豆知識などをご紹介します。
愛犬とでかけるにあたって、少し暑さが気になる季節となりました。
近年は温暖化も進み2013年の世界の年間平均気温は過去の平均気温より+0.20℃上回り、この記録は歴代2番目に高い数値だと気象庁で発表されていました。
年々高くなる気温の中、夏場はもちろんの事、人間が暖かいと感じる春先~肌寒く感じるようになる秋頃までの間は室内・室外問わず熱中症に対しての十分な注意が必要となってきます。
特に外出時、犬は人間よりも地面に近い場所を歩くため、人間の体感温度よりも高い温度の中で過ごしています。
全ての犬が熱中症を警戒しなければいけませんが、特に注意しないといけない犬はパグやフレンチブルドッグ、チワワなどの短頭種。
ハスキーやボルゾイなどの北方出身の犬種。
毛色が黒い犬や仔犬に老犬、肥満の犬や治療中の犬。
些細な事でも興奮しやすい犬も要注意です。
熱中症は一度重度のレベルまで発症させてしまうと回復に時間がかかる場合が多く、最悪の場合死亡に至る事も。
外出する際は症状を引き起こす前に、しっかりとした予防・対策をする事が重要です。
まずは普段のお散歩では陽の昇っている時間は避け、夕方などでも地面を手の甲で触って「熱い」と感じた場所は歩かせない。
犬の呼吸が荒くなり、舌の色が赤みを帯びてきたらこまめに給水タイムを設ける。
休憩をとる場合は、風通しの良い日陰で休ませるなどの点を注意しましょう。
少し遠出をする場合は、上記のお散歩での注意点に追加して、水を入れて前日から凍らせたペットボトルをタオルに包み持ち歩くと、凍っている間はタオルに包んだまま犬の首や腹部に当てて体温を下げるために役立ちます。
また、溶けてしまってからも飲み水として活用できます。
クールバンダナやクールウェア、クールマットなどのひんやりグッズ、最近はペット用の経口補水液も発売されているので、これらも用意しておくと良いでしょう。
車でお出かけされる時は、例え冷房をかけた状態でも犬を車中に残して離れる事は避けてあげてください。
万が一エンジンが止まってしまったら、たちまち気温は上昇してしまいとても危険な状況となります。
過去に私自身が熱中症になってしまった事がありましたが、数日間はひどいめまいが続き苦痛の日々を送りました。
言葉で直接伝えられない犬達にとって、飼い主様の「気付き」がちいさな命を守る鍵となります。
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プロフィール
著/山形祝代
株式会社do しつけ部門DOG-ECO 代表
専門学校での『家庭犬トレーニング』の指導、動物病院でのしつけ教室・関西を中心に訪問によるしつけ・犬のイベント企画運営に携わる。
■取得資格
愛玩動物飼養管理士、COM ドッグライフカウンセラー、GOA JAPAN、DCNサブアシスタントコース卒業
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