ドッグカウンセラーのコラム　ペットと一緒に暮らすために

① 環境を整える。

階段など段差がある所での昇り降りやソファーに登れなくなったり、よくつまずくようになったりと、これまでできていたことが出来なくなってきます。
また、視力や聴力・筋力が低下し、転びやすくなったりぶつかって怪我をしやすくなります。
スロープ状のものをおいたり、座布団を何枚かかさねて階段上にする、滑り止めマットをひく、角にはクッション性の物を巻きつける、部屋は常に片付けておく、大きな声で呼びかけこちらに気がついてから触るようにするなど、補助する工夫をしてあげます。

寝ることも多くなってくるので寝床の工夫も行いましょう。
床ずれができないようにクッション性があり、排泄が我慢できにくく粗相をしてしまうことも増えてきますので、掃除がしやすく清潔を保てる素材の寝床を用意してあげます。
体温調節もうまくできにくくなってくるので、快適な気温や湿度が保てるような場所の工夫も行なってあげます。

② 食事を考える。

食の好みもかわってきます。
消化能力もおちてくるので、消化しやすいようにふやかしたり、スープをかけてあげるのも良いでしょう。
便秘をしやすくなるので適度な食物繊維、水分補給、お腹のマッサージも効果的です。
タンパク質の消化吸収能力も落ち筋力も低下するので、ささみや馬肉など良質なタンパク質をあげるようにします。
また、地面に器をおいて首を下げて食べるのは負担がかかりますので、台を用意してあげると良いでしょう。

③ ケア・コミュニケーションをしっかりとる。

身体の様々な場所を触る健康チェック、ブラッシングや歯磨き、爪切りなどのお手入れなどのケアを自分で出来るようにしておきます。
飼い主とのふれあいやコミュニケーションは、様々な場所を刺激し活性化させます。
ブラッシング・全体を触ることはマッサージ効果やストレッチ効果、歯磨きは歯石の予防にも役立ちます。
綺麗に保ってあげることは長生きする重要なポイントです。

④ 運動や刺激を与える。

寝たきりになり介護が必要になると愛犬にとっても飼い主にとってもお互い大変です。
認知症や寝たきりにならないように適度な運動と刺激を与えてあげましょう。

• ・お散歩の工夫
  毎回同じ道を通るのでなく違う道や行ったことがない公園に行く、時には車で遠出したり旅行することで変化があり刺激になります。また、少し早く歩いたりゆっくり歩いたりバックしたりお散歩途中に呼びかけたりするのも効果的です。
• ・知育玩具を与える
  ゴムや木でできたおやつを隠して見つけ出したり、工夫したらでてくるようになっているものなど様々なタイプがあります。普通にご飯をあげるのではなくたまには知育玩具で遊びながら食べるようにすると脳に刺激を与えます。
• ・新しいトリックや動作を教える
  わんちゃんは新しいことを学ぶこと飼い主さんに褒めてもらうことが大好きです。また何歳からでも学習できます。
  学ぶ過程で飼い主さんとコミュニケーションがとれるのもとても良い効果をもたらします。
• ・マッサージやストレッチを行う
  飼い主さんがマッサージや無理なく関節を伸ばすストレッチを行うことで皮膚に刺激を与えその刺激が脳に伝わります。