GO OUT Camping

広い空が少しずつ赤く染まり、夕暮れの終わりにあちこちでランタンの明かりが灯る。

夜の闇が濃くなると、ゆらゆら揺れる黄色やオレンジの光に吸いよせられて、誰からともなく焚き火を囲む。
一瞬として同じカタチに留まらない炎。パチ！パチパチ！と不規則な音を聞きながらの何気ない会話。
ちょっとした夢を語らう。
家族の幸せ、愛犬のこと、昔話にこれからのこと…。
なにかが解決するわけでも、なにかが閃くわけでもないけど、日頃なかなか口にしないようなことまで深く話せるから不思議。だから初対面でも一気に仲良くなれるわけだ。

花火を怖がるイヌは多いけど、焚き火の炎はなぜか見入る。
一緒にひとつの同じ炎を見て、暖かさと明るさ、安心感を共有しているのだろうか。焚き火はイヌにも揺らぎ効果を与える。
ただただ黙って炎を見つめる。
何も考えないで、大好きなうちの子をひざにのせ、焚き火の炎をボーッと見つめている時間がとても贅沢だ。いつもと違う体験をさせることで、かけがえのないパートナーである愛犬との距離がグッと縮まることは間違いない。
犬連れキャンプは、うちの子をもっともっと大好きになる、至福のひとときなのかもしれない。

キャンプは週末だけの仮住まい。明日の朝、きっと名残惜しそうにテントやタープをたたむのだろう。
また新しい日常がはじまる。